粉屋の大阪to考想

大阪都構想否決を受けて、その辺をだらだらと書いてみます。大阪の政治状況も併せて書いていきたいですね。Twitter: KONAYA @PAN_KOYA

維新代表選における足立先生について考えてみる

 今回は維新の代表選における足立先生を見ながら、私の考える足立像について書いてみたいと思います。私の足立先生に対する感情、考えはネガティブだと捉えている人も多数おられるでしょう。私はそれを否定はしないんですが、肯定もしません。その辺も含めて自分の考えを一度まとめてみたいと思って、この稿を書きます。

 

 

(1)足立先生を否定的に捉える一定層がいるのはなぜか?

 足立先生を否定的に捉える一定層が維新支持層にはいます。私もそうです。それについて書いてみたいと思います。足立先生の仕事を否定する人は私は見たことはありません。その仕事に対して、肯定意見もあるし、批判もあります。それらは私もありますし。それは後で書いていきますが、もう一度書きますが、仕事に対して否定する人は見たことがありません。しかし足立先生を否定する人たちはいます。それが何故かについて書きます。基本的にはそれは足立先生の発言、言動に対してです。失言で議員として存在を否定されるとこまで「嫌われている」のはなぜなんでしょう?ひたすら同じような「失言」を繰り返していることもあります。でも失言や失敗で逆に愛される政治家もいます。なぜそういう風にならないのか?わたしはそれを「足立先生の発言は屁より軽い」と表現しています。発言の重さ、発言したことに対する責任の取り方が屁より軽い。つまり発言したことに対する責任を取らない。さらに言えば、行ったことに対する行動をとらないことです。次の事例を見ながらそれについて書いてみたいと思います。

足立康史 衆議院議員 on Twitter: "松井代表は、馬場共同代表支持を内々に表明されています。そうであれば、なおさら、馬場さん以外の党代表候補予定者に係るご発言は、どこまでも、徹底した公正性が求められます。梅村候補を否定するような、否定を「示唆」するようなご発言は、お控えになるべきです。何卒よろしくお願い申し上げます。" / Twitter )

  私がここで問題とするには次の2箇所です。

  ①松井代表は、馬場共同代表支持を内々に表明されています。

  ②藤田幹事長は、党組織をフル活用して馬場さん支持の取り纏めに動いています。不公正な取り組みは止めさせるべきです。

 

 梅村さんの事にかこつけてますが、基本ラインは自分が代表選で不利にならないようへの予防線の構築が目的です。そういう私益を求める行為自体を私は否定しません。代表選の公正性を守ることは維新の公益に繋がりますし。但し、①②で書いてるようなことはアウトです。何がアウトかというと書くこと自体はいいんです。それが正しい、代表選の公正性を保つにはそうあるべきだと足立先生の考えなのだからそれでいいんです。それの是非はまた別の問題ですから。ただ①②のように個人名を出して具体的に行動まで書いてるのであれは、詳細な証拠とそれを基にした追及という行動が必要なんですよ。それがなく、ツイートだけならそれは屁をこいてるに過ぎないんです。吠えてるに過ぎない。実際なんで足立先生は追及をしないんです?足立支持者もそれを求めないんです?それをしたら足立先生は代表選で有利になるじゃないですか。馬場さんの票を減らす、もしくは代表選出馬断念、出馬をした後であれば代表選から降りるまで論陣を組んで、「闘論」(足立先生語)をすればいい。というかしなければならないんです。名指しでやってるんだから。藤田さんも組織の枠(法治?)からはみ出す行為があるなら、追い込んで幹事長辞任に追い込む。松井さんも臨時党大会で自らの辞任ではなく、解任の動議を出して党から追放すればいい。なぜしない?そういうクソ垂れるとこまでやればいいし、普通ここまで言ったらそこまでやるんだけど足立先生はTwitterで嚙みつく屁止まりなんです。アホバカの時からもそうですが、懲罰動議出されて懲罰委員会から国会議員を辞めるとこまではいかないんです。だからカリスマ、橋下さんには足立さんはなれないんです。

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 カリスマというのは暴言を吐いて耳目を集める人ではなく、優しくて人柄が良くて周りに人が絶えない人ではないんです。自分の吐いた言葉を形にして、それを仕事として完成させることを続けた人達なんです。カリスマへの信奉者はカリスマの仕事に対する深い敬意と感謝から信奉者になるんです。ええ人やから「カリスマ」って呼んでるわけではないし、信奉者になるわけではないんです。当たり前やけど。松井さんがカリスマであるなら、松井さんが維新でした今までの仕事に対する理解とそこからの感謝がカリスマたらしめてるんです。

 足立先生の例に挙げた発言もそこまでできる案件ではない、警察ではないという意見もあるでしょうが、それなら個人名上げて具体的に事例として出したらダメなんですよ。最大限やれるとして一般論としての話としての代表選で守られるべき公正性の在り方位しかできないし、したら駄目なんです。そこは線を引かないといけない。実際したら松井さんが書いたように「何故、君の考えに従わなければならないのか?」としか返しようもない話にしかならないんですよ。具体的な証拠もない話だし。実際、足立先生がツイートした時点で具体的な証拠みたいなものはなかったでしょうから。逆にその後の経緯を見たら足立先生の言った通りやんけという意見もあるでしょうが、そら当たり前やろとしか言えないですよ。

 色々書きたいこともありますが、もう一つ書きます。まず以下のツイート。

https://twitter.com/adachiyasushi/status/1561546499527704576

午前11:51 · 2022年8月22日

  今回の代表選挙では足立先生は、代表選の松井さんを始めとした執行部の公正性の問題や代表選の規約、選管の運営について疑義やら一線を越えた発言も多々あります。例えばこれらのツイートに挙げている「選管が重要な判断について馬場陣営の幹事長に相談をしている」二つ目の動画内で足立先生が言う「馬場陣営の大規模な選挙不正」と言い切ってしまうところが問題なんです。言うのはいいんです。だったらその証拠も併せて提示をして、藤田幹事長を降ろすなり職務停止にしたりするように動くべきです。馬場陣営の大規模な選挙不正もそうです。空本さん個人や一定、不正と言っていいものはあったかもしれない。でもそれはあくまで個人のものです。馬場陣営の選対本部長が書面や口頭でもいいですが、「そうしろ」と指示した証拠が必要なんです。それらも併せて提示をして初めて「馬場陣営の大規模な選挙不正」と言えるんです。それが無いのなら言える限界は、馬場さんの推薦人に不正の疑義があるとみられる人がいる、選管に対処してくれと。言えるのはそこまでです。動画内で言ってる「馬場陣営の大規模な選挙不正」の「馬場陣営」の意味については違う、それはあーでこーでというのかもしれないけど、そんなのはどうでもよくて、そういう意味にしか取れんし、取らんのよ。申し訳ないけど。陣営の不正に黙ってるのかという意見もあるやろうけど、こっちはそれを言う人間の100%も200%もその意味を理解したうえで、これを言ってるんです。それを逆に理解しろと私は言います。そもそもで足立先生の言い分をすべて認めましょう。そうすると代表選を行う事の出来ないレベルで代表選に不正が罷り通っており、しかもその不正をしている馬場陣営は日本維新の会の特別党員(議員)600人の過半数の300人が不正に手を染めていると。こういう状況なら足立先生の言う代表選に勝ったら半年で辞めてもっかい代表選するわ、というぬるい対応は有り得ないんですよ。

足立康史が代表になったら、日本維新の会は解党してこの世から消します。そのうえで私が選んだ人で新しい日本維新の会を再生します」

約束するならこっちなんですよ。規約改めて済む話ではない。それで済む話なら今やってる代表選を取りやめる必要はないですよ。その程度の話なんやから。まあいいですよ、規約修正するならしたらいい。私もしたらいいというか、現規約は修正しないといけないとは思いますよ。でも併せてこの不正にかかわった人間の処罰も必要です。足立先生がこの代表選で主張してたことを考えるなら、松井代表、馬場さん、藤田さん以下執行部全員、他300人の推薦人もすべて除名せなあかん話です。極論するなという意見もあるでしょうが、足立先生が言ってたことを纏めたらこうなるし、それを求めなあかんのよ。そのラインを超えた発言を足立先生はしてるのだから。

 まあそもそもで代表選に100%を求める足立先生なら半年も掛けずに党代表を決める今日の臨時党大会で代表選規約改定を出す。そして即日、辞任をして代表選の第2Rに明日から入ればええのにとは思いますが。選管などに代表選を通して足立先生が求めているのはそれくらい無茶なことですからね。私の今回の選挙不正に関して思うことは、それはちゃんと委員会でも作って究明すればいいと考えています。その上で問題があれば代表選無効を宣言してもう一度代表選をやればいい。代表選をやってる間に結論を出せはなかなか難しいですよ。明確に一秒でわかる事実があれば別ですけども。空本さんの件は私はアウトだと思ってますし、次は公認イランし広島代表も下ろしたらええやろと考えてます。でもそれで馬場陣営全体の問題とも思わんのですよ。そう考えるにはそう考えるに足る証拠が要るんです。それをきっちり整理して我々に提示してくれたらええ話なんです。松井さんの馬場さん支持についても書きますが、別に構わないと思ってます。明言の時期については多少思う所はありますけど。吉村さんと同じぐらいでもよかったのでは?とは思うけど、足立先生の藪をつついて蛇を出すやったかなとも思う。松井さんの支持表明はそら馬場陣営の力にはなるけど、逆に言えば足立、梅村陣営が勝てば松井さんの影響力は代表になって以降排除できるのでいい面もないわけではない。これで松井さんが支持表明しなければ松井さんの影響力は温存されるので。通り一遍の政党なら松井院政が敷かれることになります。「鎌倉殿の13人」で言えば法皇による院政と同じというか、まんまやけども。まあそれを言われるのが嫌やから松井さんは市長退任後に党員もやめると言われたわけで。支持表明自体がならんという意見はあるだろうけど、自民の安倍さんも菅総裁の支持表明はしたでしょう。再選の支持もしてはったし。逆に言えば松井さんからの支持を取り付けることは当たり前やと思います。有利になるんやから。こういうのを自民党政治とかレッテル貼ってるけど自民党関係なく、古今東西、普遍的に当たり前にあることです。秘密裏にやるのがだめだとか足立先生は言うけど、だったら足立先生は代表選推薦人を公開で募集したわけ?秘密裏に推薦人を集めたでしょ?それは批判されるべきことでは?私は批判しないけど。これは極論やけど。まあYouTubeのライブで、議員に電話を掛けて「推薦人になってくれるかな?」「いいともー」とかやってたのかもしれんけど、私が知らんだけで。こういう理屈を突き詰めると顔も名前も知らない初対面の人からしか推薦人はお願いできないとかになるんよね。蛇足で付け加えたら足立先生は代表選の規約、運営に100%を求めるけど、足立先生自身が代表選規約の有無すらギリギリになるまで確認もしてなかったし、代表選で戦う用意もできてなかったでしょう?自身で代表選の準備は100%完璧でしたとは言えんでしょうに。別にこれは代表選の選管をかばうわけではないですよ。ただ朝令暮改の連続をしっかりやり続けたことは大変やったろうな、選管のスタッフはと思います。100%を言う人はそれも含めて、半年くらい前から準備委員会を作ってしっかり準備をすることを提言しても良かったのでは?と思います。自分の仕事ではない、司ではないとか言いそうですけど。

 纏めると、足立先生は一線を越えてる、もしくはそのラインで踊ってるので冷や飯とかではなくて、組織からは完全に外されるのが当然やと私は考えます。まあ今までのなんやかんやあったから、なんやかんやな感じでうやむやになるんでしょうが、それに甘えて甘噛みするのは止めたらと思います。。

 

(2)足立先生の仕事に対する私の評価

 

 評価というとえらそげですが、まあ感想かな。最近の足立先生の仕事は見てないのでその時点で評価する資格はないと思います。昔と今回の代表選を見ての考えのまとめになります。

 まず、100本法案ですが私は法案の一定の質と何よりその数には敬意を持っています。私はこの点だけで代表になってもいいとも考えていました。前の誰も起たなくて流れた幻の代表選の時に、足立先生が起つのか起たないのかひょこひょこしてたあの時。私は足立先生が代表選に起つことに期待をしていましたし、応援もしていました。まあ色々、飲み込んでですが。個人的には今日の結果がどう出るかはわかりませんが、足立先生が代表になれるとしたら、あのタイミングだけだったと私は考えています。あそこに狙いを定めて準備を完璧にやり込んでいればなれたでしょう。まあ今回見ても準備はしてなかったんやなというのが私の結論ですけど。話し戻しますが、私は100法案を理解するために自分の理解をブログに書いてたのですが30本程度で止めました。

 

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 止めた理由としては、仕事がという毎度の言い訳もあるんですが、大変なんですよ。一本の法案を調べて書く労力が大変。条文の理解の為に数冊以上の本や審議会、衆参の委員会から本会議まで見て、色んなシンクタンクや業界の問題点、論文etcetcまでを含めた理解をしないといけないのでべらぼうに時間がかかる。でもね、その労力はおいて調べていく上で、これだという「維新の理念」を感じることが出来なかったんですよね。残りの70本にそれはあるのかもしれないし、法律の条文というのはあくまで骨組みに過ぎないのでそういうのが感じにくいのかもしれないけども。例えば大阪市のてんしばとか妊婦検診や各施策を調べてて「見つけた」というのが書く動機にもなるし、調べる喜びでもあるんだけど、100本法案にはそれを感じれなかった。維新の理念は抜いても、その質に感嘆や白眉とも思えるものなかった。これは素直にそう私が考える100本法案への評価です。

 次に国会議員団による「政調役員会」なんですけど、私はこれを最初の文通費の二回しか見てません。この2回を見て「ああ、これは決まらん組織やな」と思ったので。まあ二回しか見ずにそれを言うのもなんですけど、今の結果みるとそれで間違えてなかったなと思います。文通費も現状、アリバイ工作的なやっつけ改正案を維新単独で出して予想通りにそこで止まってますしね。私は最初この政調役員会の話を聞いて面白い試みやと思ったのですが、その後、この政調役員会の規約を見て「旧軍の参謀本部やな」と思いました。一言で言うと、政調役員会に権限はないけど、この国会議員の政調役員会で決めた物事だけ、党の政調会に上がっていく仕組みにしてるんやなというのが私の理解です。うまく機能すれば、いいんですけど政調役員会のトップの人選が難しい組織です。

 最初の二回の感想ですが、頭のいい人間がゼロベースで議論してるんですから面白いんです。だけどそれって物事を決める会議やなくてただの企画会議、もう少し言えばアイデア出しをやってるようなもんで、事前に済ましとけよとしか見てて思わなかったです。二日あったら文通費改正案の成案、ないし素案を纏めるとこまで行くのが維新の速度だと私は考えます。少なくとも方向性は決めないといけない。あの会議で誰もそれを用意してないので「これは機能せんな」と私が見切りをつけたのもそれが理由です。遅いのは維新では罪です。国の課題は山積されとるし、自分ら国会議員の身分に関わることは議論するまでもなく、0秒で決着がつくぐらいの手腕を国会議員なら示してもらいたいと思います。無茶苦茶言ってますが。過程の議論はいらないんです。持ち寄った結論の議論だけでいいんです。だから次の代表の下ではこの政調役員会は改組なりして代替えのものを作るか、根本的に責任を取る組織に作り変えるべきだと考えています。

 最後に足立先生の新しい日本維新の会の組織改革について書いてみたいと思います。

 まず私の簡単な理解ですが、現行の代表一人から、3共同代表制(以下呼称します)に移行する。その代表は国会議員団、広域(首長、都道府県・政令市会議員)、基礎(市町村議員、首長)の3団体に分けてそれぞれから代表を出す。国会代表は党員投票(今回と同様の代表選)、広域、基礎の団体からは党大会(特別党員(首長・議員))の議員らの投票により選出。各団体の議員は予備選挙により選出。党役員会(3団体の代表とその幹事長の計6人)は全会一致で決定。そこで決まらないことは党大会。そこでも決まらないことは党員投票に掛けられて決定される。

 上記の感じかな。党員投票により選出されるので国会代表には権限ではないが上位のイメージはあるのかな(より多数から選ばれるのを上位とするなら)で、私はこれを初見で見た時に「大阪会議」と言いました。別に侮蔑して言ってるわけではなく、この3共同代表制の党役員会という会議(党役員会は会議体だよね?そこからして不明だけど)では何も決まらないし、3団体合同でかつ利益相反する団体による会議という形態自体が大阪会議ととても酷似したものになってるから、私は大阪会議と言ってますし、その考えは現時点で変わってません。というか説明の補足が入る度に大阪会議そのものになっていくよなぁと。

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 大阪会議については私は日本でも随一のすぺしゃりすとデス。たぶん、大阪会議でこんだけ書いてる暇人は日本で私だけだと思います。(井の中の蛙感)100法案はもう一人、書いてはる人はいましたが。大阪会議はどういうものかというと簡単に説明します。大阪府大阪市堺市の大阪の広域行政にかかわる3自治体の知事・市長の3人と各議会から9人×3議会の合計30人の協議体でした。(会議体ではない)ここで大阪全体の広域に関わる(議題は何でも上げれた感じでしたが)問題を協議し採決を取る。賛成多数になれば3議会で条例などの形で首長が議会に掛けて賛成多数を取るように努力をしなければならない。(努力というのは協議体だから。詳しくはブログ参照)そして肝要な点として、ある議題で賛成多数になったとしても、例えば堺市の市長及び堺市議会選出の9人の合計10人の評決が賛成4反対6で堺市としては反対であれば否決になるという事です。過半数を取り、大阪府大阪市堺市の各10人の賛否もそれぞれで賛成多数にならなければ可決されないシステムでした。要するに3自治体の全会一致システムだったんです。この点と国会、広域、基礎という利益相反するそれぞれの団体から代表を選ぶという3共同代表制は大阪府大阪市堺市利益相反する3者を集める大阪会議と相似の関係にあるので、私はこれを大阪会議としている理由です。大阪会議は物事が決まらないポンコツ会議と言われてましたが、実際、開催することすらできませんでした。

 で、実際、3共同代表制を考えた時、全会一致の原則でそれが破れた時には党大会、そして党員投票というシステム自体がダメなんです。基本的に組織というのは最高意思決定機関で物事が決まることが前提で、物事が決定できないことを前提にしている時点で機能しません。それは何故かというと決定までの原理が複雑化すると、全体の構造が脆くなり、組織全体として脆弱になるからです。原理は単純を極め、構造は複雑を極める。私は組織も機械もこれが最上だと考えています。説明をするのに簡単に説明できないとダメなんです。例えばアメリカの政治は誰が決めるのか?大統領です。日本は首相。統治機構アメリカも日本もその構造は複雑です。しかしそして強固なのは最終的に物事を決める原理がシンプルに一人に帰結するからです。

 なぜ脆くなるかというと最終的に決めれる権限が党員投票にあるとなると、全ての議題が時間とともに党員投票に掛けられるようになるからです。その負担に党員もそうだし、組織全体で耐えれなくなる。例えば会社で考えれば、会社の議題を社員全員で考えて決めていくシステムはすぐに破綻することは自明です。全ての議題が給料と紐づけされていきますから、いずれ倒産します。この3共同代表制はどういう議題を役員会で選択するのかはイマイチ不明ですが、どういう選択肢をとっても程度の差しか生まれません。そのストレスと組織全体で決定をする不合理さから組織は崩壊します。だからどの組織も最高意思決定機関はトップとして上位に据え、決定権を与えます。それを分散しても、テクノロジーで決定までの時間は短縮できても、決定に至る意思決定の労力は軽減されません。そして崩壊します。

 実際にこの3共同代表制という制度の不合理さを考えるには、議題を設定して考えるのが簡単かと思います。党役員会で書ける議題は終盤、「マニフェスト政党交付金の分配」とか出てきましたけど、党務に限るんですかね?まあその辺から分かりませんが仮に議題は全ての日本維新の会に、まあ限定せずに考えてみましょう。国政の政務として日本維新の会が与党になり、核武装した日本。その日本で党役員会で中国への核攻撃について議決を取った時に、党員投票まで行くでしょうけど、仮に党員投票で可決されたらその瞬間に中国からミサイル飛んできますよ。否決された場合、中国とは完全に断交になるでしょうけど、それ以降の外交方針も同じことするんですかね?それともこれは秘密会にするんですか?極論と言われるでしょうけど、程度の差の話で新幹線を通すとか株価や経済に影響する問題もあるわけで、その辺をどう整理するのか?また党員に判断して貰う資料やそのための時間をどう確保するのか?とても難しい問題ですよ。これが政務は除外して党務に議題を限定しても同じ話です。党務に賛成をすることにより政務の問題を絡めてきます。党役員会を公開、透明化することでは、それは回避はされない。地下に潜り、非公開、人との関係、人治の部分が増えるだけです。なぜならそうならない限り、組織が回らないからです。何かを飲まない限り、常に議題は否決され続けますから。料亭政治、夜の政治が自民党より激しくなるだけです。全会一致ですからね。根回し、自民党政治的手法がより先鋭化します。維新の理念は失われるでしょう。単純に例えで考えれば足立康史が6人いる党役員会で何か物事が決まると思いますか?ということです。足立、福島瑞穂蓮舫他そんな感じの党役員会で物事が決まるとは私は思えません。誰が6人になっても決定されないのは法治のシステムとして完成されてない生煮えの組織案だからです。(しかし幹事長を入れる意味が分からんのやけども。幹事長が代表の意見に反対はせんやろうし。するなら辞任でしょう)

 私は党大会や党員投票は否定しません。それらは維新にとって必須で必要です。但し、それらに掛けられる議題は規約などの法により規定される、限定されるべきなんです。限定というより党役員会(や党大会)で決めるべきでない事項を予め決定し、それを党員投票に掛けるべきなんです。国で言えば憲法改正がそうですね。例えば今回の代表選挙における党員投票のように、「代表選挙は党員投票により決定される」と決めるんです。なんでもかんでも党員投票に掛けるのが民主主義ではありません。それは民主主義、間接民主主義と言ってもいいけど、放棄だと私は考えます。何のために高い報酬であなた方に議員をしてもらってると思ってるの?と私は考えます。それを私は民主主義の放棄だとは思いません。私が党員投票に掛ける事項で他に考えるなら、「党の合併」です。私は維新は合併で前科ありありの失敗ありありなので、党の執行部から党の合併に関する権限は党員へ委譲すべきなんやないかと考えています。失敗しかないんやから。

 3共同代表制に関する私の結論は「これは大阪会議であり、言葉による装飾性の高い芸術品で実用には堪えない代物」というのがそれになります。今の現行の維新の制度が錆の出たハサミだとしても現状は実用で使えています。だから維新してより切れ味の良いものにすればいいというのが私の考えです。翻って3共同代表制は党内民主主義などの装飾性の高い装飾のついたガラス細工のハサミというのが私の評価です。芸術性は高いですが、紙を切ったら割れるようなハサミは飾り棚に飾っておいてくださいというだけです。3共同代表制を実際に動くレベルに精緻に制度を組み上げたら、その精緻さの為にごみ一つで動かなくなるガラクタにしかなりません。

 まあこれだけだと慚無いので自分なりに3共同代表制についてアレンジしてみます。足立先生がこれを考えたのはおそらく思い付きです。前から考えてたのなら、足立先生の能力を考えても、案自体、もう少し細かい形で提案していたでしょう。個人的な理解としては3団体がそれぞれで政務を行い、人事権も各団体で行使する。政党交付金などは3団体の幹事長会議で検討をし、党役員会で決定をする。人間関係による組織への影響を極力排除し、組織体系、序列、法治により回る組織。たぶんそれがこの案だと私は解釈してます。一言で言えば、足立代表は国政だけしたいので他の2共同代表は文句たれの地方議員を足立先生の代わりに面倒見ろ。その代わり、代表という役職に就けたるわ。わしはめんどくさい事はしたないねん、+大阪維新を広域と基礎で二つの組織に割ったら大阪の国政への圧力も減るし、統治は分断が基本、という制度ですね。それらを加味して私が考える3共同代表制は以下になります。

 現行制度ですぐとなると3つに分ける意味合いは少ないと考えます。基本的な考えとして日本維新の会を国と地方に政党を2分します。地方の方は今後、維新が考える道州制を踏まえて北海道、東北、関東、近畿他の道州レベルの単位で複数の国政政党(以下呼称として道州政党としますが法的には国政政党です)とします。日本維新の会はそれらの道州政党の連立政党とします。それぞれの同州から選出された国会議員が日本維新の会に参加(出向)する形を取ります。この場合、国会議員には日本維新の会と道州政党の二重党籍を認めます。これで日本維新の会は国政に専念でき、地方は地方でそれぞれの地域課題に専念できます。国会議員の公認権は道州政党にあるとします。また道州政党の代表及び執行部、役員に国会議員が付くことは認めません。よって国会議員の公認権は地方議員が持ちます。私は今までの維新の代表を見ていて、首長は党の役に就くことには否定的です。兼務できるのは超人だけだと思うので。党の役や国会議員になるのは首長経験者とはしたいと思いますが。また政党交付金に関しては道州政党に国から直接に入ることとします。日本維新の会は道州政党からの寄付で成立します。地方議員が国会議員への配分を決める権限を持ちます。参議院比例をどうするのかとか問題はありますけども(日本維新の会に比例は纏めて比例候補公認は各道州政党から出すとか。まあ現行法の枠組みは複数の国政政党による連立国政政党は想定してないから、その辺の整理は必要です)これにより地方議員が国会議員の公認権と財布を握るので上位になります。地方議員は党員からの予備選で選出されます。足立先生の言う国会議員が一番下になる逆三角形はこれで完成します。

足立案のリマスターとしては、これでええんやないかなと思います。完全にそれぞれの組織に分権して分ける。維新らしいと思います。まあ思い付きなんで適当ですが。道州制自体が実際に導入されたら3政党というか国政、道州、市町村の3種類の国政政党に分けてもいいかもしれませんね。

 

(3)代表選への個人的な感想

 

代表選に関して私が党員なら、投票用紙に「誰でもええわ」と書いて来年以降は党員を継続せんのでよろしくと書いて送ります。一言で言って「うんざり」です。それは馬場、足立両陣営に対してです。まあ梅村さんにも思うとこはありますが。個人的に白票には否定的なので、誰か選べと言われれば馬場さんになります。理由としては馬場さんの次に後を取る人間の顔や執行部が連想されるからです。それは組織として回るということです。足立先生や梅村さんの場合、幹事長の顔すら思いつかないのでその点で代表に不適格です。国会議員からの推薦も欲しかったですね。特に足立先生は。地方議員からだけで推薦人を限定したというのは後付けやと思いますよ。誰かいたら別の事を言ってたでしょう。不正じゃなんじゃという意見もあるでしょうけど、それは継続して今後も注視していけばいい話で忘れずにねちっこく見ていけばいいんです。それが大人と子供の違いです。それはそれ、これはこれの妥協と言われるでしょうけど。

 私個人、日本維新の会の党員ではありません。ならない理由は党籍を持つことにより私の投票を左右されたくないというのが一番の理由です。ただ今回の馬場、足立が第一世代とされてますが、私は彼等が全員、国政の舞台から去らない限り、日本維新の会の党員になる気はありません。許せないからです。まあ誰からも誘われたこともないけどw 今回の代表選の総括と今後の変更についてはちゃんとして欲しいなと思います。国会議員団の代表選の規約って前にごそごそしてたけど、ちゃんとなってるのかなぁ。まあいつもグダグダなのが日本維新の会やけど、そろそろちゃんとして欲しいですね。