粉屋の大阪to考想

大阪都構想否決を受けて、その辺をだらだらと書いてみます。大阪の政治状況も併せて書いていきたいですね。Twitter: KONAYA @PAN_KOYA

参議院選挙比例をお手伝いしての感想

さて、今回は参議院選挙の全国比例選挙のお手伝いをして思ったことを書いてみたいと思います。

① 参議院比例選挙について

 参議院比例は特殊な選挙です。なにが特殊かというと全国比例な点です。文字通り、全国が選挙区になります。この点が決定的に他の選挙と違います。より近いものは同じ参議院選挙の選挙区になりますが、それでも選挙区の大きさは都道府県です。選挙区の広さに比例して、選挙に勝つ為に必要な活動量は増えます。全国を選挙区として、一般的な選挙手法、市議会選挙や市長選挙のような戦い方は時間、金銭、エネルギー的に不可能です。よって、選挙手法としては一般的な選挙手法で地盤としてる地域で戦うことになります。しかし、それで戦えるかというと当選をする票を得ることは難しいので、団体からの組織票や有名人を使った集票を政党は行います。全国どこからでも投票できる点でこれらの手法は優位です。


② 地方議員出身候補が参議院比例で落選をする理由
 
 本題に入りますが、前回を選挙区、今回は比例区の手伝いをさせてもらって思うのは比例区で維新が戦うにはワンイシュー(ないし数個の問題設定)をして候補自身のイメージを確立して全国に訴えることが必要であるという事です。ワンイシューの訴えは、表現の自由を政治課題として山田太郎さんや赤松さんが前回と今回の参議院比例で50万票を取りました。彼らは衆議院選挙の小選挙区や市議会選挙で勝つのは難しいですが、そのワンイシューを最重要とする全国の有権者から票を得ることが出来ます。有名人のファンや関心層からの知名度を利用した集票、団体組織票はそれの代替えですね。
 今回、私が応援させて頂いた水ノ上さんや飯田さん、松浦さんは比例から出ましたが落選をしました。水ノ上さんと飯田さんのお二人とも市議会議員からの出馬です。なぜ落選したかの要因を私は通常の市議会選挙と同じ戦い方をしたからだと考えています。地盤で票を集めるための戦いは必要です。それが基礎票になりますから。しかし全国比例で戦うのはその基礎票に全国から集めた票、全国票とここではいいますが、それを上乗せをする必要があります。その基礎票と全国票を合わせて維新なら5~8万票、今回はそのハードルが下がりましたが、獲得する必要があります。ここの全国票を落選した候補は取れてなかったと考えています。
 維新は企業献金禁止、しがらみの無い政党として組織票はありません。まあいろいろ思う所はありますがありません。たぶん。よってワンイシューを全国に訴え、候補者としてのイメージを確立し、全国から票を集める必要があります。ワンイシューを訴える維新候補として私が注目していたのは「性的マイノリティの人権問題、表現の自由」の松浦さんがいます。神戸に選挙のお手伝いに向かってるときに、松浦さんが大阪日本橋に来るのをツイッターで知り、午後は予定を変更をして松浦さんのお手伝いをしました。その感想なのですが、日本橋での活動は当たり前ですが通常選挙の手法でした。それは当然です。ただ活動中に松浦さんの訴えを聞いたり、ツイッターの方も維新に来られる前からフォローさせて頂いてるんですが、LGBT表現の自由の松浦さんの具体的な政策についてはわからないんです。松浦大悟をイメージしたときに太字の「LGBT」「表現の自由」の右に小さい字で並ぶ具体政策の一覧が浮かばない。それは私の知る努力が足りないのではあるんだけど、そこのエネルギーを起こす言葉がない。松浦さんのTwitterでの意見や考え方、実際にあっての人となりとかは好意を持てるんですが、そこのイメージ、表現の自由の具体的な○○を守る松浦といった具体イメージの確立が出来てないのかなと思います。そこが集票を出来なかった原因かなと感じます。
 水ノ上さんと飯田さんはそこの全国票を集める訴えがなかったので、勝てなかったというのが私の結論です。しかし通常選挙手法だけで全国比例は勝てないのでしょうか?私は勝てないと考えています。その理由としては組織もなくそれだけの票を集めることは不可能だからです。参議院比例は政党名か候補者名を書く方式です。維新の参議院選挙で候補者名を書く比率は前回の2019年で14%。大阪府では12%。今回の選挙では全国で9.7%(大阪府11.1%)でした。10人に1人が候補者名を書いて、残りの9人は維新と政党名を書くという事です。そこから考えると、水ノ上さんは今回11313票、飯田さんは19522票という事で、水ノ上さんが10倍相当の11万票、飯田さんは20万票相当を実質的には取っているという事になります。市長選挙なら勝てるレベルのものは得ているといえます。また市議会選挙でのお二人の得票は水ノ上さんが7000票、飯田さんが2万2千票なので、これらの票で今回の参議院選挙でお二人の名前を書いた人は1/10と考えた時、地盤で得れる最低限の個人票は水ノ上さんが700票、飯田さんが2千票になります。実際の票数は水ノ上さんが堺市西区で3109票なので総水ノ上票の45%相当を地盤で得ています。飯田さんが大阪市城東区で3761票なので17%になります。二つの地域は二人以外の維新の地方・国会議員数の違いもありますが地盤は固めれてると言えます。特記すると水ノ上さんは堺市の7区全てで個人名票はトップですので、堺市内での水ノ上さんの参議院選挙出馬はそれなりに浸透はしており、堺市議団の力かなというのが私の見方です。堺市全体の個人名を書かれた総評数は15670票。うち水ノ上票は6046票なので、堺市全体の維新個人名票の38%が水ノ上票で2位にダブルスコアで圧勝です。結果は落選でしたが。
 
③維新では参議院比例選挙で地方議員が勝てない構造
 これらを踏まえて考えると維新の比例の当選ラインの5~8万票を得るには普通の選挙区の50~80万票を得る活動が必要です。今回の大阪選挙区での高木さんが86万票、浅田さんが59万票なので選挙区で戦う人員、時間と同等のものかそれ以上が比例区で戦うには必要という事になります。普通に考えて衆議院小選挙区の方が楽なようには見えます。(あれも地獄ですけども)また大阪を地盤として戦える比例の候補数は大阪の比例票総数は160万票ですから二人が上限、もしくは今回の三人はぎりぎりか足りないことになります。(他地域の比例候補も大阪には来るので)だから大阪を地盤として比例で戦うなら大阪府全域を地盤とみなし、公示前からの準備もそれを想定して戦う必要があります。これらが可能かというは私は不可能だと考えます。党全体のバックアップが必要ですし、個人の準備も最低二年前から国会議員レベルの準備が必要です。大阪府下の市政報告会、国政報告には当然すべて出席する勢いが要りますし、府下全域での街頭活動も必要になります。大阪維新の会としても選挙区候補を4ないし5名いる体制として選挙を戦うのは難しいのではないかと判断します。だから私は各地で地方議員出身者が落選しているのもそのためだと考えています。
 じゃあ成功例はないかというと、私は松野明美さんが地方議員出身者では成功例ではないかと考えています。松野さんは熊本で市会議員、県議会議員を12年勤められてきました。しかし松野さんは有名人に入るのではないかという指摘はあるでしょう。実際、マラソンを使ったランニング遊説もされてますし、そういう部分があるのは否定しません。ただあれらのTwitter上に松野さんが上げていた動画だけを見ても、政治家、参議院比例候補としてのイメージ、維新の政治家、もう少し言えば当選後の維新の政治家としてのイメージを有権者内に作ることに成功していると私は考えています。松野さんのランニング遊説の動画は、最初に維新現職藤田幹事長と走ってインパクトを与えます。数日、松野さん一人の動画が続き、スタッフやお友達の応援動画。そして維新の現職、候補と走る動画と続きます。これらの動画を通して、有権者に松野さん個人の人柄で引き寄せる。次に松野さんのスタッフチームの雰囲気を見せることにより、政治家としてのチームを率いる松野さんの手腕を見せます。そして現職や候補者とのやり取りから当選後の松野さんの立ち位置や関係を予感させています。それはとても好感を持てるものだし、何より当選後にこの人なら維新から抜けるようなことは無かろうという安心感を与えています。割とこの点は大事で、維新は裏切られてますからね、いや本当に。こういった形で松野さんに興味を持った人は政策やその考えに興味を持ちます。マスコミも話題になれば(もしくは話題になる素材であれば)取材に来ます。こういった活動を軸の一つにしてそれらから全国票を集め(もちろん有名人としての知名度もありますが)、それに地方議員として活動していた地盤の熊本の基礎票が支え、当選を果たしたと私は考えます。松野さんが選挙期間中、スーツで街宣車の上に立ち続けてもマスコミも来ないし、仮に当選できていたとしてもかなり得票は少なかったのではないかと思います。そして一番大事なことはこういった有権者にイメージを作ることの大切さであり、なにより大事な点は維新支持者内に確固とした維新の参議院議員松野明美像を植え付けたことです。維新も一千万票を取る政党になったという事は、維新支持者に候補者がどう見られたら投票をされるかといった視点は全国比例では絶対に外せません。そこを確実に票田として維新支持者から票を集める戦略が必要なんです。松野さんはここの維新支持者内のターゲット層を戦略的に定めて、自身(ないしチーム)で考えた戦術で攻めて成功された一人だと考えます。
 私は日本維新の会の本部は比例候補が勝つシナリオ、勝つシミュレーションをしているのかなと思うんです。落選した候補が勝つシナリオを提示することが出来るのかなと聞きたいんです。多分、それはない。維新は自主自立ですからそれでいいといえばいいんですけど、でもそれだと可惜有意な士が無為に政治的に死ぬことになる、そんな死屍累々は見たくないんですよね。甘えるなという意見もあるでしょうし、私もそれは否定しません。自己責任ですから。ただこの参議院選挙比例において勝つ定跡を本部は提示できるのか?と思うんです。維新は組織票はありません。自民が組織票を使うのは全国に訴えて、全国から集票する困難さを知っているからです。本当に数万票を入れてくれる組織票があれば維新では勝てます。あればとても便利でしょう。便利ですよね?まあいいけど。話戻って、そこの定跡を本部は確立すべきです。例えば地方議員選挙、市長選挙衆議院小選挙区選挙。それぞれ、定跡と言えるものはあるでしょう。でも参議員比例ではない。私は坂井さんが落選したときに、その敗因を本部はどう総括したのか興味があります。たぶん、してないだろうけど。地盤で戦う地上戦は各候補が自分の戦略戦術で戦えばいいと思います。ただ全国票を訴える場は本部が用意しないと、知名度がない候補は何も戦えずに維新では終わるのではないかと思うんですよね。

 
④地方議員が維新で参議院比例を勝つには
 私は地方議員が参議院比例で維新で勝つには、50~80万票程度の選挙区票を集めるのと同等の活動量が必要だと書きました。中条きよしさんなどの有名人のように、無党派層から維新票を拾ってこれる知名度は地方議員にはありません。それは地方議員を何期務めても同じです。その知名度はあくまでその選挙区、それも地盤とする地域でしか限定的にしか働かず、しかもその知名度は本当にその議員を知っている人間しか知らないというたぐいの知名度です。中条さんは私はファンではないですがお名前と顔は知っています。例えば水ノ上さんは5期19年、堺市議会議員をされましたが、同じ選挙区の堺市西区に7,8年住んでいた、それなりに維新を支持してきた私は水ノ上さんを知りませんでした。お名前を意識しだしたのは竹山追及の頃です。で、知り合いのボラさんが水ノ上さんのお手伝いをしてて、その縁で今回はお手伝いをさせて頂きました。ご挨拶させて頂いたのもその時が最初です。私の住んでた地域も西区鳳の南で、地盤ではない水ノ上さんのポスターは見たこともなかったですし。馬場さんは毎日見てましたけど。飯田さんはTwitter上では知ってますが、リアルではご挨拶したこともありません。何が言いたいかというと、参議院比例で地方議員が勝つには地盤で票を纏めることは必須です。しかし勝つには全国の維新支持層から明確な支持する理由を勝ち取って、候補者名を書いて貰わないといけないというのが勝利への必要条件になります。そのためには維新支持層のどこの層に訴えるかの戦略と方向性が必要なんです。維新支持者全体1000万票に訴えても、知名度の無い地方議員の声は届きません。だから少ない広報の力をピンポイントでマニアックでもいいから、100%確実にその候補に賛成する維新支持層を見つけて、そこへの訴えを届けることが必要です。維新を支持する人間でも1種類ではなく、それぞれの支持者が政治課題を持っています。よってそれらの政治課題の最小公倍数を考え、当選するに足る政治課題を設定し、そこへピンポイントで訴え、支持を得る必要があります。勿論、その政治課題は日本維新の会の理念と公約から外れたものではいけません。その範囲内で確実に当選する票数を得れる政治課題を設定し、それを訴えること。そしてその訴えを実行できる能力、地方議員としての実績を示すことが必須となります。

 

参議院比例で勝つシミュレーションをしてみる
 ここでシミュレーションとして、水ノ上さんが全国の維新支持層に訴えるべき政治課題について、とるべき参議院選挙の戦略について考えてみます。
 
 私はそれは文通費問題になると思います。文通費問題は維新支持層に不満を持たれてる政治課題です。元々は衆議院選挙直後に維新が問題を発信し、全国レベルでの政治課題となりました。しかし結局、自民と折り合い、日割の改正はしたものの、残りの政治課題は後に送った。しかし反故になりました。この流れに対して一部の維新支持層は不満を持っています。こうなるのはわかっていたからです。もちろん当時もそして現在も維新の議席数では仕方ない点も理解します。しかし会期終わり間近にある種の言い訳のように(それは自民に対してでもあるが)使途の公開(領収書の公開)の文通費改正案を出すのは支持者への言い訳でしかありません。あれだけ衆院選終わりで全国的な花火を打ち上げながら、それが今回の参議院選挙でなんら力になっていない現状に対して支持者は大きく不満を抱いています。その不満層を水ノ上さんは掘り起こしてキャッチしないといけない。この層は支持層の一割以上はいるでしょう。仮に衆院選の比例800万票の1割、80万。さらにその10%が比例で個人名を書くとして、全体の1%の8万票。この8万票が水ノ上の全国票の票田になります。
 そのための戦略としては、まず水ノ上さんの今までの議員としての実績を訴えます。堺市議員総会で「数字を操作しましたね」と全国放送もされた2億円の政治資金収支報告書改竄で辞職した竹山堺市長を追い込み、竹山修身市長選挙資金問題等調査特別委員会副委員長として特別委員会(百条委員会)をリードした手腕。さらにその後の堺市長選挙公職選挙法違反事件ではその公判、堺市議、国会議員の政治資金の流れを丹念に追いかけ、議会で追及をしました。公認会計士・税理士として、それらの追求を通して政治資金問題のエキスパートである水ノ上。大阪維新の会副代表も務めてきた水ノ上が大阪維新の身を切る改革の精髄を日本維新の会に持ち込み、文通費問題の最終解決を図る。そのための文通費の改正法案を含む具体的な最終解決案を提示し、文通費改革から始まる日本維新の会の身を切る改革、政治改革の速度のギヤを2段も3段も上げることを約束する。その約束の内容として、立法事務費や政党交付金の在り方も含めて様々な具体的な改革案を提示していく。これらをするために私に6年の参議院議員としての時間を与えてくれ。参議院比例票には「水ノ上」と書いてくれと「維新支持者」に訴える。
 

 これが基本戦略になります。こういった政治課題がびびっとに響く800万票の比例票の1%である8万票。これらの人は不満を抱いているが、そういった政治課題には鋭敏に反応する層であり、また参議院比例で個人名を書く意味についても理解している層です。この政治的にマニアックな層を取り込む。全国にいる8万の半分の4万票を取り込めれば、今回の水ノ上さんの基礎票1万(+α)に乗せれば5万票で当選です。日本の有権者全員を選挙の戦場として捉えるのではなく、あくまで現在、維新を支持する800万人を対象に確実に投票してくれる政治課題を提示して、ピンポイントで票を取りに行く。知名度もないし、情報発信力も小さい地方議員。しかし政治家としての実力はある有能な政治家を参議院選挙で勝たすには、こういうニッチを攻めるやり方しか現行の維新ではないのではないかなと私は考えます。
 

⑥ 最後に
 実際、これをやれるかというと難しく、あくまで素人戦略論ですし、これが仮に有効だとしても現実に落とし込む戦術が大変です。ただこういった机上の空論でもいいので、参議院の比例で勝てるシナリオを維新本部が持っていたかについては本当に疑問なんです。そういうのがあるならこれだけの人数を擁立することはできないのではないかとも思うんです。まあ比例なのでとにかく数が要ればいいし、欲しいというのは党戦略上、あるでしょうけども。鹿児島の西郷さんは鹿児島の個人票8000票のうち半分の4000票は取ってます。そういった意味でも各地での擁立は理解するのですが辛いなとも思うんです。だからこうやったら勝てる可能性はある、高いと言える戦術論に限ったものでも提示すべきだと思うんです、本部は。少なくとも比例候補の知名度を本部が押し上げる方策は必須で必要です。比例で個人名を書いてくださいの周知も重要ですけども、それは時間をかけて改善されていくものです。(前回とほぼ個人名を書く比率は同じで何も改善は今回されてませんでしたが。またそれが改善されても個人票が増えて当選ラインの票数が増えるだけでもあります。)そういう方策が無いなら、地方議員候補は100%落選必死の集票突撃隊でしかないですからね。党是に反して組織票を求める人も出るでしょうし。そうならない為にも改善すべき点だと、私は今回の参議院選挙を見ていて想います。参議院比例は来たるべきネット選挙と捉えて、いかに候補が有権者にネットで訴えれるか。ネットのみで戦える手法開発の場としても重要だと考えます。だから本当に参議院比例の戦略及び戦術の策定は急務だと思います。それは他の選挙にも水平展開できるものになるでしょうから。
 
今回の稿は以上で終わりです。

 

 


閑話的蛇足
参議院選挙比例での維新の有名人起用について
 参議院選挙比例で有名人が大阪の票を食って不利になったと報道があったみたいですけど、私は逆ではないかなと思います。取れてないだろうと。中条さん、猪瀬さんにしても5万票を取れてない。2019年の鈴木宗男さんは22万票を取って、9万4千票が北海道。大阪は2万1千票。これならお釣りは十分来てます。個人票1/10論に従うなら200万票を取ってることになりますし。(まあそうはなりませんが)有名人なら最低ここら辺は取って欲しいし、そういう候補を連れてきて欲しいです。出来たら倍の40万個人票。最低で10万票だと思うんですよね。自分とそれ以外の議席一つの確保が有名人枠の最低限果たすべき責務だと思います。今回は自分の議席の票の確保すらできてない。中条さんも猪瀬さんも参議院議員としての活躍は期待してますが、集票という面では期待外れでした。維新の総括もなんとなく票増えたなーで終わってほしくないんですよね。

②ボラについて 
 ボラについて書いてみたいと思います。今回、東京へボラの手伝いに行った人の話を聞いて思ったことを書きます。そういう東京帰りのボラ(ベトナム帰りみたいですが)さんの話を聞いていると、いい意味でボラのシステムや行動の規律が大阪より整備されている様子が聞けて嬉しかったです。官僚的に陥らず、選挙を行うという目的の為に合理的で、目的をはっきりさせているところに好感を持ちます。大阪の維新はいい加減、ボラの組織化を行うべきなんやないかと思うんですよね。それぞれの議員や個人任せにするのではなく。よりよい選挙戦術と各陣営の選挙戦術の能力と向上、平滑化を求めて選挙ドクトリンを作って、それに従って動くようなシステムづくりが必要なんやないかなーと。後発の東京はまさにそれをやってる最中やないかなと話を聞いて思いました。詳しくは書きませんが。官僚的なものは好きではない粉屋さんですが、もう少し戦術の方向性と幅は揃えて欲しいなぁとかは思います。

③ネット選挙

 私は将来的に現行のリアルで行う選挙活動、ビラ撒きや看板、ポスターなどは廃止され、ほぼ全ての選挙活動はネットで行われるようになると考えています。なぜなら現行の選挙活動はその活動の為のエネルギー量に対して得れるリターンが少なすぎる。証紙貼りとか掲示板にポスターを貼るのも無駄です。ビラを百枚配ってどれだけの効果があるのかもわからない。砂漠に水を撒く徒労感があります。とはいえ現行選挙ではこれ以外に訴える具体的な方法がない。だからしなくてはならない。これは変えるべきだと思うんです。日がな一日、名前を連呼して街宣車が回る。それが選挙上、有効であるとしても客観的に見てそれが政策を伝えてるわけでもなく、物凄く無駄にしか思わないんです。だから最終的に全ての選挙活動はネットで行われるようになると考えています。まずメリットとして選挙費用が下がる(上がるかもしれませんが、ここは下がると判断したい)情報が複合的に得やすくなる。よって候補者も現行の選挙公報のように薄いものではなく、重厚な資料を用意しないと戦えなくなる。候補者間でネット上の論争をしやすくなるので、より政策の向上が期待できる。

 個人的にはメリットしかないのではないかと思うんです。デメリットとしては投票方法をどうするかはあります。スマホから投票する方法だと第3者による強要される可能性はあります。まあこれも物理的、技術的にクリアは可能です。過渡期の方法としては投票所を現行と同じく設定してリアルにその場に行かないと投票できないという形式で大体の問題はクリアできると思います。あとは街頭演説や個人演説会、市政・国政報告会のようにリアルに候補者・議員に会って話を聞く、するという価値をネットで提供できるかという問題があります。ただこれも技術発展でクリアはできそうです。過渡期には残るかもしれませんが’(今が過渡期?)一番懸念をしているのは有権者がそこまで政治の情報を欲するか?という点ですが、それは変わると思ってます。維新が大阪で変えたように。まあそんなわけでネット選挙を想定した戦略、戦術は今後必須と考えます。