粉屋の大阪to考想

大阪都構想否決を受けて、その辺をだらだらと書いてみます。大阪の政治状況も併せて書いていきたいですね。Twitter: KONAYA @PAN_KOYA

竹山堺市長の政治資金収支報告書に計上されていないパーティの推定利益は6000万円!?

 さて今回は前回からの続き。

 竹山堺市長は2つの政治団体を持っています。一つは後援会組織である「竹山おさみ後援連合会」(以下連合会)。そして二つ目は政治資金団体の「21世紀フェニックス都市を創造する会」(以下21世紀)です。この二つの政治団体は竹山さんが堺市長選挙に出馬された平成21年(2009年)に設立され、現在に至っています。前回は平成24年から平成29年度までの6年間を対象に行っていましたが!今回は平成21年度から平成29年度までのコンプリート版です。そして今回見るのは竹山堺市長が行った数々の政治資金パーティです。9年を通しての政治資金パーティの収支合計はプラスマイナスで500万円の黒字になっています。たったの500万円?そんなわけはない。政治資金パーティは何をどういうおうが政治資金を集めるためのものです。利益がそんなわけがない。で、そこから私が推定する竹山堺市長の政治資金パーティ9年分の推定利益は

 

6000万円を超える

 

のではないかと私は推定しています。という事を今回は書いてみます。

 

pankoya.hatenablog.com

前回の私の記事です。これをまずお読みいただいた方が理解が早いと思います。

で、現時点(2月27日)での竹山さんの収支報告書に対する過失を見てみましょう。

 

1.NHK報道および議会での追及から竹山堺市長が認めた記載漏れ額合計2000万?

mainichi.jp

毎日新聞2/16(土) 12:21配信のものから引用

 

◇「竹山おさみ連合後援会」の政治資金収支報告書の記載漏れ(疑い含む)

<年> <金額・円> <記載漏れ内容>

①2013年  320万  医師の政治団体など3団体からの寄付やパーティー券収入

②13年   120万? 政治資金パーティーの収入の一部(「赤字」状態)

③14~16年 1000万? 後援会の会費制催しの収入(支出のみ記載)

④17年 615万 医師の政治団体など4団体からの寄付やパーティー券収入

 

①については竹山さんは認められていますね。政治資金規正法では一定額以上のパーティ券購入がある場合は記載が必要ですがそれが無かったりとかの分です。④はNHKが最初に出した分で、全く記載がなかった収入ですね。②③については2月12日以降の堺市議会で維新の伊豆丸議員等の追及によって明らかになった点です。②については平成25年(2013)の1月29日に開かれた「竹山おさみの市政報告と新年互礼の会」で、この時の収入が6,060,000円で支出が7,250,724円。差し引き1,190,724円が赤字になっていました。ここで赤字になると公職選挙法違反です。堺市長堺市で催す政治資金パーティで堺市民が0人の訳はありませんから。だから赤字になると堺市民への饗応になってアウトです。だからプラスマイナス0にするか若干黒字にしておかないと「言い訳」が立たないわけです。で、平成26年(2014)~平成28年(2016)の後援会などの催しですね。これらは支出しか計上されていません。よって先の赤字よりもひどい状態で、もしこの通りなら完璧にアウトです。だからまあ支出分ぐらいは収入はあったと竹山さんも認めています。先のも含めて2月7日の記事内で提示したこの表を見るとよりわかると思います。f:id:pankoya:20190207033933p:plain

この4つの収入が空欄の催しの支出合計が9,980,973円。およそ1000万円ですね。

で、これらの①~④の合計で現在のところ、竹山さんの収支の記載漏れは2000万円はあるという見方になっています。パーティ収入で1000万位がかぶっているとします。(6000+1000)万円で私の見立てで7000万円以上、政治資金収支報告書に記載漏れがあるのではないかと考えています。

 

2.「竹山おさみ後援連合会」の平成21年から平成29年度のお金の流れを見る

 

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過去9年分のをグラフにしたのが上になります。収入と支出額は平成25年の2回目の選挙を頂点にして、ピラミッド状に収支はなっています。特徴としては選挙イヤーである平成21年、25年、29年以外の収入は28年以外を除いて似たような傾向になっています。平成28年の数字が悪いのは後援会のつどいの収益が合算されておらず、これの経費が大きいためと推測されます。ここ2年は繰越額がほぼ0になっている点も注目点です。9年間の連合会の総計としては以下になります。

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表の見方として各項目の平均とその総和。収入の総和に対しての各収入の項目の割合とパーティの支出の割合になっています。9年間の総額として収入は1億4111万円、支出が1憶4061万円になります。政治資金パーティ及び後援会のつどい等のパーティの支出の相和が一番下になります。 これを見ると収入の柱は政治資金パーティになっており、収入全体の62.7%を占めていることになります。支出に対してのパーティの割合は63.8%になって、奇妙な一致を見ています。また、機関誌の発行その他の事業による収入とも数字の一致を見ています。

 

3.「21世紀フェニックス都市を創造する会」の平成21年から平成29年度のお金の流れを見る

 

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 次に21世紀の方の過去9年分を同様に纏めたものが上。21世紀の方は近々5年間はほぼ繰り越し0のような感じで推移してますね。下二つの項目は「個人からの寄付」のうち、記載のある個人の額を示しています。基本的に21世紀での個人寄付は個人名の記載の必要のない5万円以下であることと認識できると思われます。21世紀の収入は個人からの寄付のみという形になっています。ただ全て数字が揃っており、違和感はぬぐえません。この辺は過去に報道もあったのでそれを見てください。それ以外は初年度である平成21年に竹山さんからの借入金1500万円となっています。収入・支出で異様なのは初年度の平成21年で、これは竹山さんの堺市長選挙の1回目の時になります。書くと長くなるのでこれは次回以降に書きます。

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21世紀の9年間の年度平均、総和は上記になります。連合会と21世紀の総和は以下になります。

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  2団体の収支を合わせたもので1億8千万円足らずです。で、現状の報道ベースでの収入の記載漏れが2000万円あるわけです。過去9年間にわたるとはいえ、収入の11%以上を記載漏れをする会計ってありますか?しかも報道での記載漏れの指摘は平成25年度以降のものです。平成25年度~平成29年度の5年間の両団体の収入の総和はほぼ1億です。これで考えたら収入額の20%に当たる額が記載漏れしているってことです。しかもこれは現時点でです。今後も何か動きがあればこの額は増えていきます。また支出も増えていくかもしれません。(そうすると帳尻がいよいよ合わなくなっていきますが) 

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 上のは竹山さんの政治資金パーティ及びその他の催しを集めたものです。収入の総和が9609万円。支出の総和が8965万円ってところでほ600万くらいプラスかなってとこですね。

 

4.政治資金パーティに絞って見てみる

 

 そんなわけで、政治資金パーティ及びそれ以外の催しも含めて合算したものを見てみます。なんでこんな分かりにくい表現を私がしているかというと、政治資金収支報告書では政治資金パーティは「政治金パーティ開催事業」と記載がされます。でも竹山さんのは逆に記載がなく「その他の事業」として開催されているパーティが竹山さんのHP上では「政治資金規正法第8条の2に規定する政治資金パーティーです」と謳われてたりもするのでややこしいんですよね。その逆もあるし。まあええ加減って事なのかもしれんけども細かいところだから置いておきます。(ホンマはこれもあかんと思うけど)

 だから纏める際は政治資金収支報告書の中で記載されているパーティ、催しの類は全て合算します。とはいえそのすべては支出が百万円規模以上の大きなものだと言い切っていいかとおもいます。ブログでの開催人数や支出額を見ると。竹山さんの活動を見ているとタウンミーティングとかで小規模な集まりもあります。それらの中には数千円を取っているものもあるのですが、それらの収入・支出は収支報告書上には見えてこないんですよね。だからそれらの数十人レベルの集まりは今回は除外しているものと考えていただいて構いません。本当はこれらも追及するべきなんだけど。それはまた別で議員さんらがやってください(いければやるかもだけど)

 

 前置きが長くなりましたがまずは、竹山さんのを見る前に堺市における国会議員の政治資金パーティを見てみたいと思います。なぜそれらを見るかというと3の最後で前述したように竹山さんの政治資金パーティの収支の総和は収入支出がプラマイ0に近い状態で、利益率【(収入ー支出)/収入】で言えば6%しかありません。これはどう考えてもおかしい。竹山さんは議会答弁で「アットホームな会だから」とか言ってますがそんなわけはありません。アットホーム=支出が大きいってことなんでしょうけど、こんな利益率は有り得ません。身内だけの飲み会じゃないんだから。百万単位の金が動くイベント事業でこの利益率はやっていけませんよ。何かあったらすぐに赤字になる。民間企業なら赤字は赤字で処理すればいいけど、政治家が政治資金パーティなどで赤字になれば前述したように即、公職選挙法などの違反になります。よってその異常性を見るには他の政治資金パーティがどのようなものをかを見るのが手っ取り早い。

 

 というわけで、堺の国会議員から自民党の二名を例に挙げたいと思います。竹本さんと岡下さんの政治資金パーティを見てみたいと思います。特に岡下さんは竹山さんと同じホテルでやってるので参考になります。パーティの参加人数は竹山さんより少ないけど。

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竹本さんは「新国土研究会」の平成29年度の政治資金収支報告書を使用。竹本さんは1年に東京大阪でそれぞれ開いているので平成29年度から使ってます。岡下さんは平成29年平成28年の「岡下政経研究会」政治資金収支報告書から政治資金パーティから各数字を取ってみました。で、それぞれ見てみると一回のパーティで収入が1500~1600万円、利益が500~600万円。利益率が60~65%前後って所ですね。今回の竹山さんの件で識者の話で政治資金パーティの利益率は50~60%とかいう話もありましたし、大体合致していますね。

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 上のは過去9年分の政治資金パーティをまとめた表になります。利益率なんですが全体で5.9%。新年会が竹山さんの政治資金パーティとしては一番大きなものになるんですが、それに絞ってみても近々は10%~20%。一番利益率が高いのは平成25年の後援会のものですがこの年は選挙イヤーで堺市長選二回目の前ですね。この時でほぼ50%なんだけども。後はまあ参加人数なんですが、新年会だけを纏めたのが以下。

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  これだけ見てもおかしな話で、竹山さんの政治資金パーティは収入が同じのが並んでるのはおかしいという指摘も報道にありましたが、その通り。数字が並んででおかしなわけです。で、支出の方はというとばらついている。会場費はグングン上がってるんですよね。「アットホーム」を実現するために支出を増やす=おもてなし度を上げていったって事でしょうか?単純に参加人数が増えていっただけだと思うんですけど。

 

 で、問題点となるのは竹山さんの政治資金パーティにおける利益率になるわけです。これを類推する資料として、新年会の最初の年。平成22年に催された1回目の新年会に注目をしてみたいと思います。22年度の連合会の政治資金収支報告書からになるんですが、この年と前年の平成21年度の政治資金収支報告書平成23年度の政治資金収支報告書提出時に修正がされています。修正の日付がH24/3/16なので2年後に修正を出しています。平成23年分と同時に修正しています。修正点としては大きく二つ。平成21年度政治資金収支報告書に平成22年度分の新年会費として89万円を計上して、収入総額もそれに合わせてその額分増えた点が一つ。

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 二つ目は竹山さん初開催の平成22年度政治資金収支報告書の平成22年の新年会ですがこちらの修正前が以下。

修正前:総計1255万円

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 修正後:総計886万円

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 差額、実に369万円の収入がへこんだことになりますね。修正日はH24/3/26。この減った収入369万のうち、89万円は前年に収入として計上してるので、減額した総額は280万円。それはこの22年度の収入からそのまま引いて計上してます。本当に荒っぽいな、竹山さんとこの会計は。これ出した直後に修正したわけではないですからね。政治資金収支報告書って前年の分を翌年の3月末までに提出します。だからこの修正した時点で2年、3年前の収入の増減をやってるわけです。取り扱っている金額的に有り得ないですよ。で、まあそれも置いて話は続けます。

 私はこの時の修正前が実質的に正しい数字なのではないかと類推しています。

 

収入1255万円 経費717万円 利益 538万円 利益率 538/1255=42.8%

 

 この時の最初の収入が1255万円で、支出総額717万円で利益率42.8%。政治家として初めての大規模な政治資金パーティを就任して間もない、地盤もない堺市長が催した政治資金パーティの数字としては十分すぎる数字じゃないでしょうか?参加者は1200人ぐらいって所ですね。利益率も政治家として最初の大規模な政治資金パーティの数字としてはいい数字だと思います。この1200人が竹山さんの政治資金パーティの底と考えていいんじゃないでしょうか?ここから減るような人が3期も堺市長選に勝てはしないでしょう。2000人超えたとか後年のブログでも数字は出てきますしね。

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「堺はひとつ」を推進する竹山おさみ堺市長を励ます集い 御礼(2013年6月24日)

 後援会の方のだけどこの時で2000人とか書いてるし。 

  で、この利益率42.8%が竹山さんの全ての政治資金パーティの利益率と仮定したときの収入を推計するとこうなります。政治資金パーティの支出総和が8965万円なので以下。

 

 8965万円 / (100-42.8) ✖ 100 =1億5673万円

 1億5673万円 - 計上されているパーティ収入総額9609万円 = 6064万円

 

 6000万円ぐらいの利益がある計算になりますね。記載漏れとしては凄い金額になりますね。まあ無いと思いますけども。利益3割としても3000万。利益6割と考えると、1億2800万円ぐらいの利益になりますね。まあそこまではいかなくとも1億ぐらいにはなるのかな。回数も重ねていけば利益率も上がるでしょうし、参加人数も増えるでしょうから利益は増えてるでしょうし。

 

 そんなわけで私の「竹山堺市長政治資金収支報告書に計上されていないパーティの推定利益は6000万円!?」の根拠はこんな感じです。わたしはとりあえず、今日は堺市役所にでも行って次のネタを貰ってきますw 下みたいな記事も出てきたし。他に書きたいことも山ほどあるし。色々大変だよ、この件は。

 

www.ktv.jp

竹山修身堺市長を政治資金問題で刑事告発
堺市竹山修身市長の資金管理団体などの政治資金が収支報告書に不記載だった問題で、竹山市長が28日に刑事告発されました。

竹山市長の政治資金をめぐっては、後援会の収支報告書に約2000万円の記載漏れが指摘されています。

また竹山市長が代表を務める資金管理団体も政治活動用のポスターを作成していますが、収支報告書に製作費用が計上されていなかったことが指摘されています。

28日、堺市に住む男性が『竹山市長とその妻らが、政治資金規正法違反に当たる』として、大阪地方検察庁刑事告発しました。

この問題は、来月12日に堺市議会で集中審議が行われる予定で、大阪維新の会は、竹山市長が説明責任を果たせなければ不信任案を提出する構えです。