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粉屋の大阪to考想

大阪都構想否決を受けて、その辺をだらだらと書いてみます。大阪の政治状況も併せて書いていきたいですね。Twitter: KONAYA @PAN_KOYA

日本維新の会:目指せ法案100本提出 その29 原発再稼働責任法案③ (発電用原子炉施設の使用の開始又は再開に係る特定都道府県の同意に関する法律案 〔新規立法〕)

o-ishin.jp

 日本維新の会が秋の臨時国会で100本の法案を提出します。これらの疑問に思った事やこれはいい、と思う点を書いていきます。基本的に維新の資料を見ただけで書くので、勘違いもあろうかと思います。その点、ご指摘頂ければ幸いです。 

 

第29回目は原発再稼働責任法案③(発電用原子炉施設の使用の開始又は再開に係る特定都道府県の同意に関する法律案〔新規立法〕)です。

 原発の周辺自治体は、原子力災害が生じれば直接かつ甚大な被害を受ける危険性があるにもかかわら
ず、原発稼働に関し、その意思を表明するための法制上の権限が与えられていない。
2 そこで、原発稼働に係る特定都道府県の同意を法制度化する必要がある。

 

 維新がこの法案を作る背景として、原発の再稼働の地元合意について、法制度が無く、現状は原子力事業者と地元自治体の紳士協定のような形になっている。これを法制度化し、制度として再稼働要件にしようという事ですね。いいんじゃないでしょうか。

 

 新たに原子炉を設置(変更)する際には、事業者は、原子炉の基本設計や安全対策の方針などを示した「原子炉設置(変更)許可」を原子力規制委員会に申請し、原子力規制委員会は規制基準に適合しているかどうかを審査します。この審査によって許可を受けた事業者は、設計の詳細について「工事計画認可」を申請し、原子力規制委員会に認可された後、工事を開始します。また、運転開始までに、運転管理など保安に関する基本的な事項を定めた「保安規定(変更)認可」についても事業者は申請を行い、原子力規制委員会の認可を得る必要があります。
 新規制基準は、すでに上記の許可や認可を受けた原子力発電所に対しても適合が義務づけられました。このため、原子力発電所の再稼働をめざす事業者は、新規制基準を受けて変更を加えた「原子炉設置変更許可」、「工事計画認可」、「保安規定変更認可」を改めて原子力規制委員会へ申請する必要があります。原子力規制委員会は、この適合申請については3つの申請を同時期に受け付け、審査を進めています。また、事業者は必要に応じて、記載内容を充実させた補正書も提出しています。この他にも、事業者は工事の工程ごとに工事計画との適合性などを確認する使用前検査や燃料体検査について、その都度申請を行い、原子力規制委員会による検査に合格しなければ、その機器類や燃料体を使うことはできないことになっています。
 原子力発電所を再稼働するまでには、こうした手続きを踏み、原子力規制委員会から許可や認可を得て、さまざまな検査に合格する必要があります。

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 新規制基準に適合することが確認された後、使用前検査を終えれば、事業者の判断で再稼働を行うことになります。国や原子力規制委員会が再稼働の判断を行うとの法規定はありません。(これについては④の原発再稼働責任法案④【電気事業法等の改正】で維新は整理をしています) ただし、再稼働には地元の同意が必要と考えられています。その根拠は、立地自治体(道県及び市町村)と事業者が結ぶ安全協定です。安全協定は、住民の健康と安全を守るため、通報連絡体制の確立、自治体による立入調査、施設の新増設時の事前協議と了解等を定めています(正式名称や内容は地域によって相違があり)。安全協定は、法的規制ではないですがが、公法上の契約あるいは紳士協定として、地域の信頼関係を構築するために重視されています。

 f:id:pankoya:20161107200456p:plainこの地元合意を法制化するというわけですね。現状だと地元合意を必要とする範囲についても不明確です。現状では、原発のある都道県知事と原発が建っている所在地の市町村長の承認という形になっています。この市町村長の範囲が新規制基準では避難計画の策定範囲が30kmに広がったこともあり、広げるべきではないか?という議論もあります。そうなると承認を行う人間が無数に増えていき、収拾が付かないことも懸念されます。維新の案ではその決定権を知事に集約しつつ、市町村長の意見も聞くことを義務化しています。これにより地元の意見の総意を取ったという事になります。そしてここで特定都道府県の指定に関しては政令で行うことになっています。特定都道府県の指定の条件に関しては色々ありそうですが、再稼働の条件の整理に必要な法案なので通ってほしいですね。

 

 

<参考>
新規制基準と原子力発電所の再稼働
―川内原発再稼働をめぐる論点を中心に―(国立国会図書館)

原発再稼働と地方自治体の課題
―避難計画、安全協定、税財政措置―(国立国会図書館)

川内原子力発電所に関する安全協定書

新規制基準適合性に係る審査・検査の流れ | 原子力規制委員会

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