粉屋の大阪to考想

大阪都構想否決を受けて、その辺をだらだらと書いてみます。大阪の政治状況も併せて書いていきたいですね。Twitter: KONAYA @PAN_KOYA

日本維新の会:目指せ法案100本提出 その18 保育士資格の 多様化を図る法案 (児童福祉法の一部を改正する法律案)

o-ishin.jp

 日本維新の会が秋の臨時国会で100本の法案を提出します。これらの疑問に思った事やこれはいい、と思う点を書いていきます。基本的に維新の資料を見ただけで書くので、勘違いもあろうかと思います。その点、ご指摘頂ければ幸いです。 

 

第18回目は保育士資格の多様化を図る法案(児童福祉法の一部を改正する法律案)です。これは第17回目の保育所設置基準の分権化と保育士資格の多様化を図る法案 の関連法案になりますね。新規立法になります。

 

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 この法案は、下の部分の保育サポータ制度(国家戦略特別区域限定保育士)新設の部分になります。維新の説明としては「都道府県が、保育に関する所定の研修修了者を登録する登録保育従事者(保育サポーター)の制度を設ける。」とあります。この保育サポーター制度は、保育士を補助する支援員制度を作るってことですね。現状の保育士の数では、待機児童を改善するに人数が不足するので、補助するスタッフを作ろうということです。今までと違うのは保育士のように国が認める国家資格ではなく、都道府県(自治体)がその認証をするという点です。その制度の枠組は政令により政府が定めることで、制度としての質を担保しようという事だと思います。私はこれでいいんじゃないかと思うんですけどね。現在の保育士は保育士としての質は保ちつつ、保育サポーターはそのマンパワーを補う準資格としていいのではないかと考えています。f:id:pankoya:20161027094008p:plain

 大阪府は「保育支援員」制度を考えています。大阪府が特区に認定されてからになりますけど。この維新の法案はそれをバックアップするための物でもあるのかな。

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新たな人材の基本的な考え方について

 イメージとしては上になります。大阪府の「新たな保育人材のあり方検討部会」からの資料になります。現行の「子育て支援員」より高いレベルの実務能力で保育士業務を補助する事を目的としています。これにより、現行の保育士の負担軽減、また将来の保育士育成にもつながることが期待されています。

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 保育支援員になるための養成スキーム案です。充分なスキルが担保できるようにお願いしたいところですね。下が保育支援員の業務です。

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 大阪府から国に働きかけて、全国の制度を変えるという意味で面白いですね。国家戦略特別区大阪府が認められないといけないわけですが、この制度がうまく機能すれば全国に波及することになるでしょう。大阪発、自治体発となるわけで、良い制度に仕上げて欲しいですね。

 

 <参考>

ズームカー on Twitter: "特区活用で「保育支援員」大阪府構想 待機児童解消狙う
待機児童の解消に向け、大阪府が政府の国家戦略特区制度を活用して実現を目指す規制緩和策の最終案が分かった。府によると、自治体が配置基準に位置付ける新たな人材制度を創設するのは初めて。(産経 https://t.co/D3TlIP4tqS"

 

 「子育て支援員」研修について内閣府

○ 国で定めた「基本研修」及び「専門研修」を修了し、「子育て支援員研修修了証書」(以下「修了証書」という。)の交付を受けたことにより、子育て支援員として保育や子育て支援分野の各事業等に従事する上で必要な知識や技術等を修得したと認められる者
○ 研修内容は各事業等に共通する「基本研修」と特性に応じた専門的内容を学ぶ「専門研修」により構成され、質の確保を図る。
○ 研修修了者を「子育て支援員」として研修の実施主体が認定。全国で通用。

 

大阪府/平成28年度第2回大阪府子ども施策審議会 新たな保育人材のあり方検討部会