粉屋の大阪to考想

大阪都構想否決を受けて、その辺をだらだらと書いてみます。大阪の政治状況も併せて書いていきたいですね。Twitter: KONAYA @PAN_KOYA

大阪会議は廃止し、大阪自民はその総括を!

 大阪会議が散々な形で終了をしてからこちら、維新に批判的な人たちがよう言われるのが、「維新が妨害した。だから会議がナリタタナカッタノダー」というのがあるけどさ。書いてて悲しくならんのかな。まあいいよ。それがあったとしようよ。はい、維新が大阪会議を妨害してました。というわけで、以下は維新が大阪会議を妨害したという仮定の下に書きます。大阪会議関連の記事で30本目の記念回ですw

  でさ、維新が大阪会議を妨害したとして、その妨害されるのは想定してなかったの、大阪自民は?いやまじで。維新と大阪自民は政策協定をしている間柄ではないでしょうに。政策で明確に分かれた対立する政党同士じゃないの。お友達じゃないんだよ?妨害されるのは想定して動くのが当たり前だろうに。維新は過去に大阪自民が提出をしていた大阪会議の最初の条例提出案と、その前身の条例である大阪広域戦略協議会には反対していた。(最初の大阪会議条例の審議は統一地方選挙により、議会が解散。継続審議のまま廃案)それが住民投票の否決を受けて、民意として苦渋の決断で維新は大阪会議の賛成に回った。だから本心としては維新は大阪会議に反対なわけ。だったら維新が妨害するのは予想されるだろうに。

 例えば国レベルの外交で考えた時に、東アジアの平和を話し合う会議を作るとする。日本が提唱をして、中国、他アジアの国々が参加しました。で、日本が中国に「会議の規約を作って」とお願いした。だったら中国は中国に有利なように作るよ。それはごくごく政治の世界では当たり前のこと。それで、日本が「中国は会議の妨害をしている」って批判したとしたら、世界各国から日本が嘲笑されるだけだよ。「当たり前だろ」ってね。 
 だからこそ、大阪自民は参加者としても「大阪会議の規約」を出すべきだったし、提案者としても出すべきだった。当たり前の話で自分たちが作った条例なんだ。だから大阪自民が一番に条例のことを理解している。その当事者が規約を作れば完璧じゃないの。規約というのは大阪会議がどう運営されるかを書いたものです。そこを維新に任したんだから、自分たちの首を維新に委ねたのと一緒なんだよ。まあ規約を大阪自民が作れなかったのは、大阪自民の内部、大阪府議団、大阪市会議員団、堺市会議員団で意見が割れて、規約を作れなかったんだろうけど。だから維新に丸投げになったんだろうけどね。結果として大阪会議が空転したとして当たり前だろうに。大阪自民は会議の運営でごたごたしたのを批判して、ポイントを稼ごうとか思ってたんだろう。「会議が運営できないのはイシンノセイダー」ってとこかな。大阪会議に欠席したのもそれがあるだろうし。だから欠席した大阪会議の当日も会場の外には来てたわけだよ。その後に、記者会見をして維新を批判してやるぜーと思ってたんだろう。実際、予定通りに記者会見をしたわけだし。でも実際は「なぜ欠席をしたのか?」で、大阪自民に批判が殺到したわけだけどね。
 結論として維新を批判する人達、また大阪自民の議員は、大阪会議での運営について維新を批判しても仕方ないんだよ。批判する人達が持つ維新のイメージなら、そういう妨害を維新はしてくるはずだろ? だったら批判するべきは、それを許した大阪自民の議員たちにするべきなんだよ。「なんで自分たちで規約を作らなかった。維新ならこういう妨害をしてくることは当然予想されることだろう」ってね。そして一番重要なことはそれで維新を批判しても、維新を支持する層はそのことで大阪自民を支持はしないってことなんだよ。逆に大阪自民はあれですさまじいマイナスを食らった。大阪自民の支持層からさらに支持を失う結果も伴って。
 だから最初に書いたように、書いてて悲しくなるのよね。批判する人達は維新をそういう政党と思ってるんでしょ?だったら当たり前のようにそれをされただけの話やん。大阪自民の議員たちはお人よしのバカばっかなんです、っていうなら、まあわからんでもないけど。
 結局、大阪会議で維新がどんな「妨害」をしてきたとしても、絶対に動く大阪会議、システムを作れなかった大阪自民の負けなんです。私は大阪会議についてはブログでかなり書いています。大阪会議が始まる前から規約が問題になり、空転することも予想をしていました。その予想通りに大阪会議はなっただけの話です。条例もよく読んだことのない素人の見込み通りにね。

 

pankoya.hatenablog.com

 大阪会議については私はかなり書いてるんですけど、規約について書いた回で、今回と同じ事を書いています。これを書いたのは大阪会議が開催される前の時期に書いてます。

 

 ここまで読んで頂いた都構想反対の人達は、「アホかボケー」と思ってらっしゃるでしょう。これを書いてる私も曲解だなという認識です。でも大阪維新が腹をくくってこれをやろうと思えばできるんですよ?条例の解釈の違いというだけで違法性はありません。議会が推薦した議員という項目が慣習上、委員会から選任されるものであったとしても、それは慣習上の問題で法的には何ら問題はありません。大阪維新が腹をくくったらなんでもやるというのは、都構想で散々見てきたのに大阪自民が規約一つ出さないことに対して怒らないのはおかしな話です。これって、大阪自民が維新に首を預けてるのと一緒なんですよ?わかってますか?


 いや本当そうなんだよ。何で大阪自民が大阪会議の規約を出さない、その規約を基にした大阪会議のあるべき運営について説明をしないことを糾弾しないのか?現時点でも理解が出来ません。私が大阪自民の支持者ならこれについて批判するし、維新が同じ事したら、私も含めて維新支持者からぼろくそですよ、こんなの。

  公明党の辻大阪市会議員のツイートです。いや本当にそうなんです。大阪自民の議員さん方って政治感覚が本当にない。議会構成が変わってないんだから、大阪会議をやれば大阪会議の構成員は維新が多くなる。だったら、維新に有利に運ぶ。運ばすしか円満に運営はできない。運営が出来なかったら、その失点は全て大阪自民が背負うんです。大阪会議は維新が規約に「二重行政の解消」を目的に入れることを要求し、それを大阪自民が拒んで紛糾しました。これも大阪会議で誰も決定できる権限がなかったポンコツ会議だったからですけど。でもやりようはあるんですよね。大阪会議は他にも会議の議長の権限で揉めていました。会長の権限に議事の整理を入れるかどうかです。それだと権限が強いと大阪自民は反対をしていました。なら大阪自民が議長をやればよかったんですよね。大阪会議の構成で自民は議長は出せません。ならね、大阪自民か維新以外の他党に議長をやらせる代わりに、規約に「二重行政の解消」を目的に入れることの了承をバータとして提案すればいい。そういったところでも政次感覚が大阪自民にはないんですよ。それが大阪自民がずっと言ってきた、政治の世界でいう「話し合い」ですから。政治的な交渉ひとつできない政治家ってなんなんでしょうね?大阪会議が紛糾して全く動かなくなったとき、大阪自民の元大阪市議である柳本さんは「維新も賛成した」とか言ってたけど、あほかいな。賛成しようがしまいが、その責任は全て条例提案者に帰結するんですよ。大阪会議の運営がうまくいかなった場合、その責めは全て大阪自民が背負うんです。その後の選挙の民意を見ても、大阪の住民はそう判断しているという事にいい加減、気が付いて欲しい。

 

 ところで辻さんの「大阪府職員の甘言」って何なんでしょうね?まあ推測はできますけど書きません。どうでもええし。公明さんとの付き合いで一番のポイントは「勝てる党に付く」です。シンプルにいえば、議会に最大影響力を与えれるように動くってことですけど。このことは押さえつつ、薄目で友好的に付き合うのがいいですね。そしてね、この事が後で書く「敵は賢いに限る」という話でもあります。公明さんは頭がいいんです。それは個人個人の議員ではなく、組織として優秀なんです。組織として判断できるかどうか。ここが大阪自民との大きな違いですね。

 

 で、話が戻りますが、だから大阪自民には大阪会議を廃止する提案をして欲しいんですよ。もしくは改善案か。そうしないと大阪自民は今後、ますます大阪での支持を失うでしょう。まあどうせ何もしないでしょうけど。なぜなら維新に大阪会議を廃止させたいからです。それで「維新が大阪の改革を後退サセター」って言いたいだけなんだろうと。この予想通りになったら、大阪自民はますますその支持を失います。だから維新も期限を切って、いついつまでに自民が対応しないのであれば、大阪会議の条例廃止案を提出するって宣言すればいいと思います。それまでにしなければ、大阪自民は大阪会議について何ら能動的に動かなかったってことになりますし。それで大阪会議に始末を付けしてしまうのが大阪にとって、一番いいんじゃないかな。今でも大阪会議を開くのかとかで、役所も会議とかしてるでしょうしね。これ以上、無駄な金を使わないようにして欲しいもんです。

 でね、これだけ長々、書いてるのは単に大阪自民を批判してるだけじゃないんですよ。逆説的に応援をしているんです、大阪自民の。「敵は賢いに限る」んです。維新の敵である大阪自民がこのままアホのままなら、維新は絶対に緩むんです。まだ維新はできてから10年をまだ経っていません。組織としてもまだまだ未熟。国政でも前の参議院選の記事で「ようやくスタートラインに戻れた」と言ったことも書きました。だからまだ大丈夫。でもこのままの大阪の政治状況で、維新が勝ち続ければ維新は必ず緩むし、腐る部分が出てくる。そうならない為にも強い敵が必要なんです。緊張感ある議会が必要なんです。それを担えるのは民進でも共産でも、そして公明でもなく大阪自民なんですよ。公明はその部分を担おうと動いてますけどね。それが議会で存在感を出せることを理解して、それに従って行動してるんです。だから公明は頭がいい。このままの政治状況が続けば、大阪での維新は来年以降の堺市長選も取ります。統一地方選でも大阪府議会、市議会の過半数は確実に取るでしょう。今回の参議院選では二議席を取りましたが、次は三議席目を取るかもしれません。三議席目を取れると書いたら、大阪自民の支持者は「あほか」というかもしれません。でも実際のところ、大阪自民の選挙区の票は公明にゲタをはかされたものです。その「ゲタ」が維新に回り、民進・共産が野党共闘で票を割れば、充分に三議席目を取れる目は出てくるんです。大阪での民進は大阪府議会・市議会でほぼ消えましたが、次は大阪自民です。大阪自民の市議会や府議会の票は、旧民主票が少なくない数で支えています。維新が政権を担う間、確実にここの組織票を破壊していきます。だからね、大阪自民はもう時間がないことを理解した方がいい。維新にとっても天王山である次の統一地方選挙。この時までに大阪自民がその体勢を立て直せない限り、大阪自民は大阪でその議席の多くは失うことになっているでしょう。

 そしてね、敵があほだと何をするかわからないから、議論・戦いにもならないんです。だからね、大阪自民には賢くなってもらいたいんですよ。その為にはまず自分達の大阪における政治状況の正しい認識と、それに対する対処法です。賢くなって狡く立ち回ることぐらいがなぜできないのか?私は不思議に思えてなりません。まあ大阪自民の支持基盤が維新以前以降で変わったから、というのもあるんでしょうけど。だから二重行政という問題に触れる事すらできないんでしょうけどね。でも、もし私が大阪自民の議員で仮に大阪会議をするのなら、こうやります。まず維新のいう事を丸呑みします。つまり二重行政を課題に大阪の問題を徹底的に議論をします。それで時間を二年でも三年でも稼ぎます。大阪自民の立ち位置なんてどうでもいいんですよ。二重行政はないという立ち位置で議論をすればいいんですから。大阪自民があの時点で一番やらなければいけなかったことは、都構想に賛成した大阪市民の49%、そして府民にもいる賛同者の割合を減らすことなんです。それがあの大阪会議の展開で出来ると思ってる時点で、大阪自民の議員はバカなんですよ。大阪会議において、二重行政の問題を徹底的に話し合いをして、その解消に向けての「議論」を活発に行う。これは維新の支持者に現状で問題がないというアピールをどうやるか?という方向性だけの問題なんです。今、現在、特別区と総合区で、大阪市は議会も協議に入ってますが、単純な反対は維新支持者にとっては嫌悪感以外ないんです。なんでこんなことぐらい、出来ないのか、そして感じることができないのか?と本当に不思議ですよ、大阪自民は。もし大阪会議を機能させ、「話し合い」をしていれば、現状の住民投票への流れは少なくとも数年を遅れていました。大阪自民にとって最悪は何かといえば二回目の都構想の住民投票です。それを回避するにはどうすれば?という視点すらないんですよね。そして都構想だって、システムとしておかしいところはいくらでもある。でもそういった所を、特別区設置協定書を府市の議員で話し合った大阪府大阪市特別区設置協議会でも、大阪自民の議員は一つも突けていない。少なくとも私が疑問に思ってることは何も聞けてないし、その雰囲気もない。入り口論で終始して、踏み込んだ議論が出来ない。要するにやる能力がないんですよ。議論のドアすら開けれない。開けると支持団体から突き上げられるんでしょうけど。住民投票の時の反対の理屈を見ててもそれが分かります。でもね、簡単に突けるところなんか幾らでもある。そしてなぜそういう事をして欲しいかというと、都構想の制度設計がそれにより、より充実するからなんですよ。賛否は別にして。そういった意味でも「敵は賢いに限る」んです。ええ加減、大阪自民にはしっかりして欲しい。大阪会議も自民、自らの手で幕を引き、総括をして次への行動に移ってほしい。国政与党の末端としての気概を見せて欲しいですね。

 

以上でこの稿を終わります。