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粉屋の大阪to考想

大阪都構想否決を受けて、その辺をだらだらと書いてみます。大阪の政治状況も併せて書いていきたいですね。Twitter: KONAYA @PAN_KOYA

大阪会議のそこまで言って委員会<その7  堺市議会編>

 2015/6/24、大阪会議条例案が堺市議会本会議で可決されました。これで、大阪府大阪市堺市でそれぞれ可決され、大阪会議成立の条件が一応、揃いました。まだ規約をどうするかとか、委員の選任とか仕事のほとんどは残ってますけどね。そこで、堺市議会での大阪会議条例案の質疑の様子を見てみたいと思います。大阪府大阪市では「二重行政あるんかどうか言うてみ!」「それを大阪会議で話するっちゅうねん、このダボ!」といった争いがほとんどでした。堺の方を私は重要視しておらず(今は私は堺に住んでるので何とも言えませんがw)議事録などは見てなかったのですが、今回改めてみると面白い点が何点かあったのでご紹介します。

  大阪会議の条例案は二度提出されており、一度目は継続審議のまま廃案になっています。二度目は今回、可決された条例案になります。ここでは一度目から見てみましょう。質疑に応えているのは大阪自民の山根議員になります。今回の地方統一選挙では落選されたみたいですね。

 

平成26年12月15日総務財政委員会−12月15日-01号堺市議会)

 

採決方法に関して

◆山根 委員  採決方法についてでございますけれども、条例に書いておりますように、基本は、原則として過半数とさせていただいております。(略)当然会議において、どのような会議の運営をするかということを第1回の会議が始まるまでに、ないしは会議を含めて調整をさせていただいて、まず初めに抽象的にどのような場合に過半数なのか、どのような場合に特別多数なのかということを協議することとなると思います。そうでなければ、最後、協議が整わないようであれば、条例にも原則は過半数とすると書いてありますので、どうしてもそれがまとまらない場合には過半数になるかと、このように思います。以上でございます。

kotobank.jp

 赤字部分の調整云々っていうのは大阪府大阪市で見られなかったので載せました。

 

出席している委員が全員引き揚げた場合、会議はどうなるか?

◆山根 委員  堺市から全員が引き揚げても会議自体の定足数は、これで達していると。

 

 出席している大阪会議でその自治体全員が引き上げた場合は、会議が定足で始まっているので、会議を続けるのは問題ないということですね。しかし、可決された修正条例案では、それぞれの自治体の委員の過半数がないと議案は可決されないのでこれは無視してもいいかな。

 

委員の選定方法

◆山根 委員  本大阪会議の議会議員の委員については、我々、議案をつくっている立場といたしましては、会派の比率で選出をされるということを想定をしておりますので、

 

この委員の選定方法は、初めてみましたね。会派の比率か。まあそれしかないけど。まあ特別区協定書の時の法定協の委員の選び方でやれとか花谷議員は言ってましたが。(どこにも条例には書いてないけどね)

 

部会に周辺市町村の首長と議員が参加する条文について

木畑 委員  近隣市町村に先駆けて、大阪府大阪市堺市がやって、行く行くは近隣市町村の参画も得られるようにしていくと。ただ、部会というものが書かれてありますよね。その中に市町村長や市町村議会の代表が入るということになっています。これは大阪会議の本メンバーというか、正式メンバーではないという形になると思うんですね。

◆山根 委員  その件につきましては、当初議論の中で各市町村長の方、あるいは市町村長会の会長や市町村議長会の会長などにも正式メンバーとして入っていただこうかという議論もございました。ただ、今回の大阪戦略調整会議につきましては、まず重要なのは二重行政の解消を伴う指定都市と大阪府の間の問題の発端として設置をされた条例であるので、意見は聞くけどもオブザーバーであるということ。次に、各議会の長や議員に出席を正式メンバーとして上げてもらうとなったときに、各市町村で条例を上げるとなると、条例が通るというハードルが大変高くなるということもありまして、まず、大阪府・市、堺市で設置をして、今後、様子を見て、それがいいものであれば、各市町村にも参加をお願いをするという形にさせていただきました。
 その上で、オブザーバー参加をされる市町村長や議会の代表者について言いますと、先ほど、一番最初の質問にもございました、例えば空港政策、伊丹空港関空のあり方を議論するときに、大阪府堺市、そして伊丹空港関空大阪市内、堺市内にはございませんので、その調整をするのにどうしても意見を聞く必要があるであろうと。そして、最終的に大阪会議において採決をするときには、当然に、大阪府知事及び大阪府議会から選出された議員さんが、その代弁者となるであろうということを想定して、現在、このような扱いにさせていただいておるところでございます。以上でございます。

 

大阪会議条例案

(専門部会)

第9条

大阪会議は、第4条に規定する協議事項について専門的に調査、審議するため、 専門部会(以下「部会」という。)を置くことができる。

2 部会は、大阪会議の委員のほか、次に掲げる者のうちから、大阪会議の承認を得て、 会長が選任した者を加え組織する。

⑴ 協議事項に関係する大阪府内の市町村長

⑵ 協議事項に関係する大阪府内の市町村議会議員代表各1人

⑶ 学識経験を有する者

 

 私は、この部会に関係する首長や議員を一人づつ呼ぶというのはオブザーバとして呼ぶと思ってたんですけど、ちょっと違うみたいですね。大阪会議の最終形って大阪府下の全市町村が加盟するような形になってるのかな。大阪府って43市町村・・・。府もいれて440人で大阪会議をするつもりなのか、大阪自民は。いや、それだと今回の修正案の各自治体の過半数の賛成がないと可決できないっていう条項は致命的に過ぎると思うんだけどなぁ。44人全員賛成で可決と一緒やもん。会議体として100%決まらんやろう。何も考えてないのかな?

 あと「大阪会議において採決をするときには、当然に、大阪府知事及び大阪府議会から選出された議員さんが、その代弁者となるであろう」って、なるんですかね?その問題になっている市町村の府会議員が大阪会議の委員になる確率はかなり低いし、知事がその議案に対して賛成なら、代弁者にならないと思うんですけども。あと例えば、A市選出の府会議員が五名、大阪会議の委員をやっていればA市にとっては有利だけど他の府下の市町村は非常に不利ですよね。その五名が会派を超えて一致して反対すれば過半数を採れません。規約で同数をどう設定するかでも変わりますが、基本的にはその議案は否決です。よって、大阪府の委員選考は会派だけを条件に選ぶというのは問題がありそうです。府下の市町村を議題にするときはそこを選挙区とする府会議員を臨時で現状の委員と入れ替えるようなことも必要なのかもしれませんね。まあそれでも不公平ではありますが。とはいえ選挙区定数5ある市町村って、維新が定数減らしちゃったからw 東大阪市だけですしね。ほとんどの市町村は定数1,2ですから意味もないかもしれません。しかしそういう考え方すると、大阪市堺市の選挙区の府議から委員を選出すると他の市町村に対して道義的にも問題が出る恐れがあるのかな。うーむ?

 

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(呼び覚まそう大阪力P.16から【政策】自民党大阪府連の政策を発表!より)

2010年12月5日、統一地方選挙に向けた自民党大阪府連政策発表会での大阪府連の政策を自民党議員団が発表したものになります。大阪自民のマニフェストですね。

 大阪会議の(意 義)第2条

(略)将来の関西州実現への一助となることを目指すものとする。

 上記のように条例文にはあるんですが、ここの「関西州実現への一助」っていうのは、大阪会議を大阪広域連合にして道州制へ、というのが大阪自民の書いてる絵なのかな。にしては穴だらけの条例なんだけど。

 まあなんにしてもこの「呼び覚まそう大阪力」は突っ込みどころ満載です。上のにしても「大阪府・政令市再編」「市町村と役割分担を明確にする」まんま都構想ですよねぇ。広域と基礎行政の明確化で「行政の大幅なスリム化が可能」ってことは、都構想でも同様な効果があったのでは?どうして都構想では出ず、大阪自民案では出るのか?わかりませんね~。

 しかしこの大阪自民案、都構想よりかなり過激なんですけどね。この辺は今後書いていきたいと思います。一言でいうと、都構想はソフトランディングだけど、この大阪自民案はハードランディングです。ちょっと考えれば、特別区の合区なんて目じゃないぐらいの合併の嵐ですからね。府下全部の住所が変わりますからw

 

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 「大阪府大阪市の非効率な二元行政」について大阪自民は説明してほしいものですね。「いい二重行政」や「二重行政の定義」とかいう前に。「非効率な二元行政」があるんだから「非効率な二重行政」も当然、ありますよね?

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 ここの広域自治体にある、広域行政体を「議院内閣制への移行」というのは地方行政を国会と同じような一元代表制にするっていうことなんですよね。大阪会議は一元代表制で、地方行政の理念である首長と議会が緊張関係をもって相互監視している二元代表制を破壊するものであるというのが、私の大阪会議を否定する最大の根拠です。結局、大阪自民はここを目指してるから、大阪会議もああいう一元代表制を模したものになってるんでしょう。こういう形で道州制になるのなら私は道州制は要らないと思っています。なぜならそれは日本政府の小型版が道州制という形で成立するだけで、何ら地方分権に寄与しないと思ってますから。

 

 府市統合本部について

◆西田 委員  (調整会議は)大阪府大阪市が行政組織として協議をしております府市統合本部を指すというふうに思うんですけれども、これに堺市長と各議会議員を加えることによって大阪会議と同質になり、あえて大阪会議を新たに設置しなくてもいいのではないかというふうに思いまして、大阪府市統合本部での対応で十分と考えますけれども、その点についてはいかがお考えですか。

◆山根 委員  府市統合本部に議員を呼んでくださいという件については、大阪府・市の自由民主党も申し出をしております。その申し出を聞き入れていただけましたら、会議体の構成員としては、ほぼ変わらないものになるのかもしれません。しかしながら、本会議でも申し上げましたように、首長が要綱でつくる組織でありますと、その後の会議の運営について、首長の意向が強く反映し過ぎる。要するに首長の専権によって、その要綱改正をして、人員を入れかえたり、あるいは議会の議員をそこから排除するということが可能になる可能性もありますので、形式としては条例形式のほうが好ましいのではないのかなと、我々はこのように考えます。

 

「 要綱」について

 「規則」は、法律に基づき、市長(地方公共団体の長)が、法令に反しない範囲で、その権限に属する事務に関して制定できます。
 これに対して、「要綱」は法令による根拠はなく、市の基本的な、又は重要な内部事務の取扱いについて定めたものであり、法的な拘束力はありません。

 

  ここの質問では、「府市統合本部があるんだから大阪会議は要らんやろ」というものです。これに対して、「府市統合本部は市長の要綱で出来ているからダメ。条例ならいいんちゃう?」ということですね。

 大阪市で府市統合本部の後継組織である府市連携局条例案が否決されました。大阪府ではそれを受け、府の方に提出されていた同条例案は撤回されました。この条例を提出した意味は橋下市長・松井知事の次期市長・知事が統合本部要らね、となったら要綱なので知事・市長の一存で府市統合本部を廃止できるんですね。それをさせないための条例案でもあったわけです。

 この質疑がされてるのは、連携局の話以前になりますが、大阪自民の山根議員は、条例形式の方がいいと言っているんですね。これなら議員の方も府市連携局条例案に対して修正を求めて、その府市連携局の組織の形を修正できますし、首長も条例成立後に勝手にその組織を変えることもできませんから。普通の感覚です、大阪自民・山根議員。大阪府議と大阪市議の大阪自民議員にも同様の感覚を持って貰いたいものです。山根議員は府市統合本部の必要性は認めてますし、花谷議員も同様に評価はしてくれてますからね。難癖はつけてましたがw

 以前の条例案の質疑で気になったのはこれぐらいですかね。で、今回、堺議会で二回目の大阪会議条例案が可決されました。これの審議は2015/6/18の堺市議会総務財政委員会で行われました。そこで気になったことをピックアップします。

 

平成27年6月18日総務財政委員会(堺市議会)

堺市議会 インターネット中継 〔委員会〕 ここの27年の総務財政員会のタブを開くと6月18日の動画があります。これを投稿する時点では議事録はまだ上がってません)

 

・大阪会議の定例会が4回なのは、通常議会が年4回開催だから。

・大阪会議に首長の代理出席が可能か否か?→大阪会議は会議体なので基本的に不可では?

 

というぐらいでしたね。あんまり収穫はなかったです。ただ山口(ソレイユ堺)議員(ソレイユ堺は民主系列です)の質問(動画の8:49~)で、西村議員が「大きな二重行政が堺にある」って言いきってるんですけど、花谷議員や柳本議員いいんですか?あるらしいですよ、二重行政。それも「悪い」二重行政ですよね、言い回しからすると。西村議員、滑舌悪いんで私も聞き取りにくかったんですが。

 

 今回、動画を見てて思ったんですが、大阪会議の条例案の中でも謳っている国の調整会議(府市統合本部のような府と政令市間での協議体)の設置期限って2016年の4月1日なんですよね。調整会議はそれまでに設置しないと法律違反になる必置義務があります。つまり2016年4月1日までに府知事と大阪市長は、大阪会議とは別に必ず、調整会議の条例成立に向けて動きます。動かなくてはいけません。仮に大阪会議条例案がそれまで審議していたら?

 

大阪自民「あー、知事さんが調整会議作ってくれたから

       うちの大阪会議は廃案にしとくわー

 

 大阪自民ってこれ狙ってたんじゃないの?廃案にした理由を聞かれたら「だって大阪会議は調整会議相当の組織だもん。条例にも書いてあるでしょ?調整会議ができたのなら要らないじゃん?」とか鼻をほじりながら言うつもりだったんじゃないのかな。だからあれだけ不完全な条例案を出したと。だから大阪自民内でたった三回しか協議せずに条例の一回目は出したと。(平成26年12月17日大阪市会財政総務委員会柳本議員答弁より)一回目提出の時でも委員会での質疑は一回だけ。後は質疑もせずほったらかし。大阪自民が大阪会議をどうしてもやりたいというようには見えませんでしたものね。会期がないわけでなし、何回でもできたはず。(維新の党大阪市議守島議員の大阪会議反対討論)そして今回可決された二回目は三つの議会で協議して問題点を指摘されているにもかかわらず、附則だけの修正。そして維新が賛成したら一日の協議で修正案を出してお茶を濁す。そんな問題だらけ、修正箇所だらけの条例案を出したってことですよね。最終的には、修正協議で引き延ばして廃案にするためだけの条例だったものですものね。 素人の私が見ても穴だらけだもの、あの大阪会議の条例案は。柳本議員なんかも修正に応じるとか修正前提で話をしていたし。なーんか、今回の花谷府議員の委員会の態度とかも見てたら、成立することに対して苛立ってたもんなー。事務局の不備について指摘されても、「事務局は条例ができたら知事、市長が用意するものだ」とか言ってたし。そもそも条例が成立することなんてこっちは考えてないんだよ!ってとこですかね。

 大阪会議を1・2回開いたところで総務省から「この大阪会議は違法」っていう指摘を受けて潰れるのが、大阪自民をはじめとした大阪全体にとっていいんでしょうけど。

youtu.be

 

しかし、堺の議会中継の過去動画は凝ってるなぁ。大阪府大阪市もこういう形でアップしてよ。ただ動画再生のプラグインががが。まあ堺だし、しょうがないかw でも使いやすい、見やすいのは 堺>大阪市大阪府 なんだよね。議事録も含めて。

堺市議会 インターネット中継 〔委員会〕

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大阪市会:インターネット議会中継

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大阪府議会 議会中継

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