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粉屋の大阪to考想

大阪都構想否決を受けて、その辺をだらだらと書いてみます。大阪の政治状況も併せて書いていきたいですね。Twitter: KONAYA @PAN_KOYA

大阪会議の規約を維新が作ると都構想になる不思議<その5 大阪会議規約>

大阪会議

 今回は、前回の<その4 事務局について>で、大阪自民府議の花谷議員が「大阪会議の規約を要綱なり規則なりで首長と議長が作れ」と言っていることをさらに考えてみたいと思います。考えの要点としては、大阪維新が実際に大阪会議の規約を作ったらどうなるか?という点に注目して書いてみたいと思います。私がここで書きたいのは、維新が徹底的に大阪自民にとって都合の悪い形で規約を作ったらどうなるか?についてを書きます。そして、その結果がどうなるかについてを考察します。

 私は今回の都構想を反対した人たちに言いたいのですが、大阪自民が大阪会議の条例案を出したことはまだいいとして、それに対する規約などの要綱案を全く出さないこと、組織図の一つも出さないことに対してなぜ、大阪自民に対して声を上げないかということです。<その2 大阪会議の歴史>で書きましたが、大阪戦略調整会議は、大阪広域戦略協議会というものがその前身になり、維新の都構想に対する対案として2011年4月の第17回統一地方選挙でも大阪自民の目玉政策として取り扱っています。

大阪市会議員(自民党)活動外伝:大阪会議〜府議会・大阪市会で可決〜 - livedoor Blog(ブログ)

 四年前の統一地方選挙の公約の一つとして、私たち自民党は、大阪における広域的な戦略を立てるべく「大阪広域戦略協議会」というものを掲げておりました。平成24年3月には、あえなく否決されましたが、当時スタートしていた府市統合本部に議会も参画する様なものというイメージをもって条例提案もさせて頂いておりました。

 大阪市議の柳本議員(大阪自民)が自身のブログ内でこの大阪広域戦略協議会に触れています。上記のように大阪広域戦略協議会は、2011年から言われてきており、大阪広域戦略協議会が条例として形になった時点でも2012年の2月です。この時点でも三年前になります。3年以上の期間があったのに大阪会議の規約一つも、大阪自民が出せないというのを都構想反対派の人達は重く見ないといけませんよ。こういった会議体の条例を作るのなら、その会議体がどういった形で運営されていくかをシュミレートしてそれを元に規約を作ります。規約には条例を補完する意味もあります。規約案がないということは、大阪会議というものがどう運営されるかを全く考えていないということと同義です。だからその4の6月11日の総務常任委員会で、維新の質問者が事務局を作れと言う花谷議員に対して、「提案者として無責任じゃないですか?」と言いってるのは正鵠です。

 規約というのが何かというと、条例を元に大阪会議を効率よく運営するための規則を規定したものになります。条例というの条例だけでは成立しません。その解釈が必要であり、その説明が要ります。条例が実際に施行され、それがどう運用されるのか、などの組織内向けの説明が規約ともいえます。大阪会議にとって、条例というのは絶対に譲れない部分、変えてはいけない部分を集めたものと言い換えてもいいです。規約は逆に可変の部分、変更が必要な部分を集めたものとも言えます。条例を主として、規約はそれの従の立場ですが、相互補完して大阪会議を成り立たせます。地方自治体に置いて、条例が憲法、規約は法律と言ってもいいかもしれません。よって、大阪会議のような会議体を規定した条例で、規約案が大阪自民に存在しないこと自体ありえないことです。

 例えば今回、この大阪会議でも関係する調整会議の地方自治法改正をありました。それを管轄する総務省は、その改正内容の通達や法解釈の説明文などを各自治体に送ります。当たり前で、法律だけしかなければ、法律を読んだ人間・自治体の解釈次第で、どうとでも法律は解釈できます。それをできる限り予防するために、そういった説明をするものが必要です。最近の安保論議における憲法「解釈」も同様の意味合いがありますね。憲法でもそれの「解釈」が重要で、憲法の条文だけでは憲法は機能しません。同じように条例も条例だけでは成り立たず、その解釈である規約を提案者が作るのは当然です。

 

 前置きが毎度長くなり申し訳ありません。では実際に維新が規約を大阪自民にとって、最大限都合の悪い形で作るとどうなるかを考えてみます。これはもう一点だけで可能になります。

 

各議会の議員からの委員選任方法

 

 これを維新にとって都合のいい形にしてしまえばいいんです。大阪会議を構成する委員は各議会から9名、3議会で27名が選ばれます。この選任方法を規約で維新に都合よく、定めてしまえばいいんですね。どうやるかですが、花谷議員は、大阪府大阪市堺市の3自治体の首長とその議会の議長の6者が集まって、規約を要綱ないし、首長が定める規則、もしくはそのMIXで進めればいいと言っています。この6者は、堺市長以外の5人が維新です。であるのならば話は簡単です。

 この六者が集まる会議を、大阪会議準備委員会(以下、準備委員会)とします。まず準備委員会の規約を作ります。議事をどう進め、決定するかを決めておかないと会議は成立しません。細かいことはおいておいて、次の項目を入れます。

 

 1.議長は大阪府知事を充てる

 2.議事の決定は多数決とする

 3.大阪会議の規約は、規則で定めるものとする

 4.この規則は議決後、直ちに各自治体において首長は定めるものとする

 

 以上の4項目さえ定めておけば、準備委員会で定めた規約は規則として3自治体で定まり、大阪会議は発足します。規則は首長が定めれますからね。堺市が問題ですが、それも規則を定めることを義務化することで問題はありません。では、その定める規約の中身ですが、次のように定めます。

 大阪戦略調整会議の設置に関する条例では、組織は以下のように定められています。

(組 織)

第5条

大阪会議は、次に掲げる委員により組織する。

⑴ 市長

大阪府知事

堺市長

⑷ 市会が推薦した市会議員 9人

大阪府議会が推薦した大阪府議会議員 9人

堺市議会が推薦した堺市議会議員 9人

 

 この条例を以下に解釈して、各議会の議員を委員に任命する規約を作ります。

大阪会議規約

(組織)

第〇条

 大阪会議は、委員30人で組織する。

2 委員は、次に掲げる者をもって充てる。

⑴ 市長

大阪府知事

堺市長

⑷ 市会を代表する議長が推薦した市会議員 9人

大阪府議会を代表する議長が推薦した大阪府議会議員 9人

堺市議会を代表する議長が推薦した堺市議会議員 9人

 

 上記のように組織の規約を定めます。(4)でいえば、大阪市会の議長が推薦した市会議員9名を大阪会議の委員とすることを定めています。

 大阪自民や反対派の人達は言うでしょう。

「議長が決めるなんてどこにも書いてない」

そうです。書いてありません。大阪会議の条例文には「市会が推薦した市会議員」としか書いてません。であるのならばその条例文を「市会を代表する議長が推薦した市会議員」と解釈しても差支えがありません。これは条文を読んだ人間がそう読んだだけですからね。議長というのは議会の団体意志で選ばれた議会を代表する者です。条例の解釈として不適格だと思いません。またこうも言うでしょう。

特別区設置協定書を作った協議会や法定協とは違う選任方法じゃないか。あの時の選任方法とは違う」

 違いますよ。あの時は維新が協定書を強行採決したなどと多くの批判が反対派議員をはじめとした有権者からも維新に寄せられました。よって、あの選任方法を維新は反省し、議員の選任方法を変えるわけです。

bylines.news.yahoo.co.jp

 比較的よくまとまっている「強行採決」の流れですね。まあ内容はいろいろ言いたいことはありますけど。基本的に大阪自民をはじめとした反対派議員の欠席戦術により、ある意味、都構想の協定書は出来上がりました。反対派の人達は、維新の「強行採決」だけを言うのではなく、逆にサポタージュした反対派議員の行動も糾弾すべきですよ。欠席戦術を取ってなかったらまた違う局面に都構想は成ったのかもしれないんだから。あとこの特別区設置協議会は、協定書を作るのが「目的」であって、都構想の賛否を問う場ではないという認識は最低限、反対派の人達は持ってくださいね。

 話がそれましたが、ここで「強行採決」の原因となったのは、運営委員会において、協議会の委員を選任していたことが原因になります。よって、同じ事態を避けるために委員会から選任する方法は取れません。よって、議長が選任する方法がベターとなり、この規約を採択します。議会は閉会しているし、早く大阪会議も始めたいしね。

 そして、規約を取り纏め、大阪会議第1回招集! もちろん、委員は堺市長以外、全て維新議員!!

all維新の大阪会議で、「第二次特別区設置」を可決!

しかも大阪市及び堺市で同日同時住民投票!!

 大阪会議の条例には以下にあります。

(協議結果の取扱い)

第10条

市長及び市会は、大阪会議で協議され、合意又は決定された事項について、当該事 項が本市、大阪府及び堺市の長と議会代表者による協議調整の結果であることを踏ま え、その内容を尊重し、その実現に努めなければならない。

 

 そう、市議会は大阪会議の協議結果について、「その内容を尊重し、その実現に努めなければならない。大阪市議会は、協議結果について尊重義務と努力義務が課せられています。全力で都構想を応援しなければなりません。速効でやれば、橋下市長及び松井知事の退任前に特別区設置の住民投票が行えます!

 上記のことをするのに世論が許さんという意見もあるかもしれません。なに、大阪会議をやる前は世論の反対なんて起こりません。せいぜい維新が全員委員なのはおかしいぐらいです。大阪会議はその会議や議事録の公開を原則としていません。条例に入ってませんから。特別区設置協議会は原則公開が条例にも規約にもあります。よってテレビも入れましたし、議事録も全て公開です。でも大阪会議にはありません。秘密会議で誰にも知られず、こっそり都構想を可決し、後で結果だけを公開すればいいんです。

 うーん。素晴らしいな、大阪会議。これは大阪自民の実は都構想をやってほしいという気持ちがこういう形になったんだね。大阪自民ってばツンデレやね。

 

 

 

 ここまで読んで頂いた都構想反対の人達は、「アホかボケー」と思ってらっしゃるでしょう。これを書いてる私も曲解だなという認識です。でも大阪維新が腹をくくってこれをやろうと思えばできるんですよ?条例の解釈の違いというだけで違法性はありません。議会が推薦した議員という項目が慣習上、委員会から選任されるものであったとしても、それは慣習上の問題で法的には何ら問題はありません。大阪維新が腹をくくったらなんでもやるというのは、都構想で散々見てきたのに大阪自民が規約一つ出さないことに対して怒らないのはおかしな話です。これって、大阪自民が維新に首を預けてるのと一緒なんですよ?わかってますか?

 例えば、大阪自民が大阪自民案として規約案を条例協議の場で資料という形でも出しているのなら話は別です。例えば、組織の項目に「各議会の運営委員会より推薦されるものとする」とか書いてあるのに、議長の推薦に変えれば、これは道義的にも問題があります。提案者の考えを踏みにじるものですからね。でも大阪自民は出さない。なぜか?大阪会議がどのように運営されるべきかという考えが全くないからです。そうではないと反対派の方たちがいうのなら大阪自民の各議員に「規約の大阪自民案を出せ」と求めてくださいね。この大阪会議の条例案は、大阪府大阪市堺市の大阪自民系会派の全員です。誰からでも回答は得られるでしょう。もしかしたら、これが本当に現実のものになるかもしれないんですからね。今回は委員だけに絞ってますが、それ以外でもいろいろ厄介な規約は作れますしね。

 まあ本当のことを言えば、実際にどういう形で運営されて事務局は何人ぐらいいて、年間予算はこれぐらい使うといった、モデルケースを市民に示すことが必要であり、それが大阪自民の義務です。都構想では大阪維新はそれをやりましたよ?多数の批判を受けながらね。批判を受けたくないから出さないというのは政治家ですらありません。まあ実際出したら大阪会議のしょぼさ・有害さが知れ渡りますけど。 だって、花谷議員ですら、「再議に掛けたらいい」というぐらい不完全な代物ですからね、大阪会議は。