読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

粉屋の大阪to考想

大阪都構想否決を受けて、その辺をだらだらと書いてみます。大阪の政治状況も併せて書いていきたいですね。Twitter: KONAYA @PAN_KOYA

大阪自民の大阪戦略調整会議ってどやねん?<その3 修正案>

 その3では理想の大阪会議について書く予定でしたが、大阪会議の修正条例案も出てきたので、そちらの検証を行いたいと思います。

 

大阪会議条例案の一部修正についての検証

 

議員提出議案第11号 大阪戦略調整会議の設置に関する条例案の 一部修正の承諾を求めることについて

 

 上記のリンクが大阪市議会に提出された修正案になります。

 結論として、私の考えを書いておきます。この修正案は改悪以外の何物でもありません。結局、維新が態度を賛成にしたことにより、大阪自民はこの条例を早期に可決する必要性に迫られました。なぜかというと大阪自民はこの条例の提案者でありますから維新が賛成するのなら、自民さえ賛成すれば条例案は可決ができるからです。しかし、3議会の委員会で多数の指摘を受け、かつ問題も多い条例という認識が大阪自民にあります。また有権者にも同様の物があります。よって、「修正しましたので、この条例案には問題ありません」という有権者へのポーズの為に急いで付け足したのがこの修正案です。よって何も考えられてません。以下、変更点を一つづつ検証します。

 

(組 織) 第5条 省 略 2 大阪会議は、市長、大阪府知事及び堺市長以外の執行機関の権限に属する事項につ いて協議を行う場合には、前項各号に掲げる委員のほか、当該執行機関が当該執行機 関の委員長、委員若しくは当該執行機関の事務を補助する職員又は当該執行機関の管 理に属する機関の職員のうちから選任した者を委員として加えるものとする。

 

(会 議)第8条 6項で「大阪会議は、市長、大阪府知事及び堺市長以外の執行機関の権限に属する事項につ いて協議を行う場合には、当該執行機関が当該執行機関の委員長、委員若しくは当該 執行機関の事務を補助する職員又は当該執行機関の管理に属する機関の職員のうち から選任した者の出席を求め、その意見を聴くものとする。」と合ったものの変更になります。これをなぜ変更したかですが、これは例えば教育委員会公安委員会選挙管理委員会、監査委員(市長、大阪府知事及び堺市長以外の執行機関)などの執行権限を有する委員長などが参考聴取人に留まっているため、執行権者が議決に加われず、議決事項の取り扱いがどうなるか判らないことへの対応のための変更になります。要するに委員長などが大阪会議に呼ばれるだけ呼ばれて行っても、議案に対して議決権がないためになんら権限がないことが問題なわけです。変更点としては、この委員長などを大阪会議の委員として、議決権を与え、これを是正することが修正の要旨になります。

 いやそれ修正になってないでしょう。議決権を一つ与えたところで、問題が解決しているのかと言えば何もしていません。大阪会議の委員の数は30人で、30票です。そこに委員長の票が一つ加わったところで何の意味もありませんし、投票に影響を与えることもありません。端的に言って「議決権をやるから文句言うな」ぐらいの意味しかありません。元々、この「以外の執行機関」の委員長などを呼ぶというのが条例に入っているのは、そういった「以外の執行機関」を大阪会議の議題にあげるときに、当事者を大阪会議に呼ばないと欠席裁判のようになってしまいます。そういったことを避けるためにこういった項目が条例に入れられているのだと解釈しています。よって、議決権を与えるぐらいであれば、大阪会議の審議結果を否定できる拒否権を与えればいいのでは?と思います。「以外の執行機関」の委員長などを大阪会議の委員に加えるのは、議決権以外にも、会議内での意見を発言する権限も与えてはいるんでしょう。こちらの方がウェイトとしては重いんでしょうが、片手落ちですね。

 

 次を見ていきますが、第六条・第七条・第八条2項は上記の変更による改編なので省略します。第八条3項を見ましょう。

 

(会 議)

第8条

省 略

3 会議は、本市に属する委員、大阪府に属する委員及び堺市に属する委員のそれぞれ 3分の2以上の出席がなければ開くことができない。

4 会議の議事は、出席委員のうち本市に属する委員、大阪府に属する委員及び堺市に 属する委員のそれぞれ過半数で決することを基本に会議において定める。

(赤字変更点)

 

 上記の赤字にしている部分が、修正点になります。修正前はこの赤字の部分がありませんでした。追加ということですね。変更内容としては、3項は大阪府大阪市堺市に属する委員のそれぞれ2/3以上の出席がいないと会議が開けないとなっています。前は全委員の2/3以上の出席で開けていました。4項は議決をどうするか?ということの修正で、以前は出席委員の過半数で決まっていたのが、大阪市堺市に属する出席委員のそれぞれで過半数を取っていないと決まらないことになりました。

 結論から言うとアホちゃうかという修正です。まさに大阪会議が茶番であることをよく表した修正です。こんな修正を提案した大阪自民の議員は即刻辞めたほうが大阪のためになります。政治家には向いてません。仮に国会でこの方式を取り入れたらどうなるかというと、大阪府から選出されている国会議員の過半数が反対票を入れればその議案は否決ということです。何も決まらないでしょう?この修正をした意味としては、例えば、大阪市としてはその議案に反対だが、堺市大阪府が賛成に回れば議決されることを予防するための修正です。いうならばそれぞれの自治体に拒否権を与えたというものです。にしても、この修正案がそれに対して応えてるかというと全く応えていません。そういった事を予防するのであれば、それぞれの首長に議案に対する拒否権を与えるべきです。

 この大阪会議の問題点として、私が考えるのはその会議体の構造としての不備もありますが、議員の権限が大きすぎることです。首長は、最大三票しかありません。(議長である会長は委員ですからには議決権があると思ってます。)首長は議決にほぼ何の影響も与えられません。前回も指摘しましたが、この大阪会議は地方自治の根幹である二元代表制を破壊するものです。首長の暴走ガー、独裁ガー、とか言われますが、大阪会議で議員が暴走したらそれを止めるものは大阪会議には何もありません。単純に議員がまとまれば、首長を完全に横に除けて、もう少しいえば3首長の出席がなくとも委員の2/3の出席は可能ですから議事は進行し、議案は決定していけます。これが民主政治のあるべき姿なんでしょうか?よって少なくと3首長に拒否権がないと釣り合いが取れません。議会において首長は再議権を持っています。であるのなら大阪会議にもそれに準ずる拒否権が首長にあるのは当然です。

 次の修正点を見ます。

  

 (協議結果の取扱い)

第10条

市長は、市会の定例会の都度、大阪会議の協議状況について報告するとともに、 大阪会議で合意又は決定された事項については市会に必要な議案を提出し、その議決 を求めるよう努めなければならない。

 4 前項の協議が整ったときは、市長は、改めて市会に当該事項の実現に向けた議案を 提出するものとする。

 

 赤字が修正点です。第1項は追加されたもので、第4項は削除になります。「その議決を求めなければならない」が、「その議決を求めるよう努めなければならない」になりました。これにより、首長に対する強制ではなく、努力義務になったと大阪自民は言っています。第4項は、「改めて」が削除されました。これも強制するものではないというところを考えてのことだと思います。第10条は、多くの指摘を議会で受けてきた部分で、首長の専管事項の侵犯と言われてきました。大阪自民は首長の大阪会議の協議結果への尊重義務や努力義務として規定していると言ってましたが、それに対して文言を変えることで対応したということです。

 いやね、端的に言いますが、首長が第10条にあるようなことに務める必要性はありません。第10条の全てに通じることですが、ここがおかしいんです。なぜ首長が協議結果に対して取り扱いをしなければならないのか?その理由自体がないんですから。首長は執行機関だから?いや関係ないでしょう。大阪会議において、首長は他の議員である委員となんら権限は変わらない一委員なんですから。首長が、仕事を他の委員より負担する義務なんてありません。第一、第10条2項の規定もおかしいんですよ。第10条の修正案を私が書いてあげます。

 

(協議結果の取扱い)

第10条

市長大阪会議に所属する議員である委員は、市会の定例会の都度、大阪会議の協議状況について報告するとともに、 大阪会議の議案提案者である委員は、大阪会議で合意又は決定された事項については市会に必要な議案を提出し、その議決 を求めなければならない。

2 市長及び市会は、大阪会議で協議され、合意又は決定された事項について、当該事 項が本市、大阪府及び堺市の長と議会代表者による協議調整の結果であることを踏ま え、その内容を尊重し、その実現に努めなければならない。

3 前項の事項に関する市会、大阪府議会又は堺市議会の審議により、実現に向けてさ らに課題が明確になった場合においては、大阪会議は、当該課題を受け止め、解決策 を誠実に協議しなければならない。

4 前項の協議が整ったときは、市長は、大阪会議の議案提案者である委員は、改めて市会に当該事項の実現に向けた議案を 提出するものとする。

 

  これでいいんじゃないですかね?

 まず、議会への報告は議員が行う。首長が行う必然は全くありません。議員がやればいい。どの議員がやるかは大阪会議で話し合えばよい。議員の回り持ちでもいいしね。必要な議案の提出は、それの提案者が行えばいい。それが首長なら、大阪市の場合は大阪市長になるし、議員なら議員立案で条例案を出せばよい。提案者の当然の義務です。なぜ市長が代わりにやらないといけないのか?理解ができません。条例以外のこともあるのかもしれませんが、それならそれでやりようはあるはずです。あと、市長が提案者でも、提案者であるのだから議決を市会に「求めなければならない」のは当然だから、条文はそのままで構いません。2項は、「実現に努めなければならない」を削れば、首長への権限に対する侵犯とは言われません。大阪自民がいうように尊重義務に留めておけばよい。10条を修正するのならここも修正しないと意味がありません。1項だけ変えてどうするのさ。3項はそのままでいいです。なぜ否決されたかを反省して下さい。4項は市長を提案者である委員に変えれば、OKです。

  議員立案による条例作成は難しいんだー、だから市長にやらせるんだーっていう意見もあるかもしれませんが、じゃあできるようになれよ、としか言えません。議案提案者の委員が議会において少数派で、議案提出権などでいろいろ問題が出る可能性もあります。その場合、大阪会議で賛成して出すんだから他の政党が便宜を図ればいいのではないかと思います。協議事項に関しては尊重しなければならないのは首長だけはなく、議会の構成員である議員にもあるんだから。あと条例作成が難しいというのは、大阪会議ができるんだから、部会を作ってそこで協議すれば、役所も動かして条例案を作れます。私が今回の大阪会議で唯一と言ってもいい評価をしてるのはこの部分です。議員が条例案を出すハードルは非常に低くなります。議員は、今までは役所も使い難かったとは思います。ですが大阪会議ができたことで、大阪市の予算を付けて大規模に役所の人数をかけて、条例を作れる環境ができるんだから議員の皆さんにはどんどん条例を作って頂きたいものです。

 

 附 則
この条例は、公布の日から施行する。の施行期日は、市規則で定める。 

 

 附則ですが、一部削除して、赤字追加になります。

 市規則とありますが、なんのことかというと地方公共団体の長など(行政委員会を含む)が制定するのが規則です。 地方公共団体の議会と長とは、独立対等の立場にあります。したがって、議会が定める条例と、長が定める規則との間では、原則として、形式的効力に優劣はありません。単純にいえば、条例の中で条例を作れと言ってるんですよね。規則の性格としては正しいとは言えますけど。大阪市でいえば、「市長が施行日を決めろ」ってことです。付け加えると、大阪市長は、知事と堺市長と話し合って、それぞれの議会で、大阪会議の条例案が可決された後に、同時に出せるようにしろよってことです。

 アホかと。前にも書いたけど、「大阪府の議会及び大阪市の議会及び堺市の議会のうち最後に議決した議会の議決の日から施行する。」でええやん。ワザワザ規則なんて作って金をかけんでもええのに。本当に無駄金。最後に決まった議会から公布、施行するでいいと思うんですけどね。これで堺市議会で大阪会議の条例案が決まらなかったらどうするんやろ?決まらなかったら、堺市長との話し合いすらできないんですけどね。公布期日未定で規則作るんやろか? まあ私の言ってるような感じで規則作ればいいんだろうけどさ。市規則で100年後に公布でもいいんじゃない?たぶん、大阪自民が一番喜ぶだろうけどw